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29話 ページ34

「お酒は好きだぞ!是非飲もう!」

「それは良かった!美味しい日本酒をもらっていてね…」

冷やしておいたお酒をとっくりに入れて、二人分のおちょこを用意する。

「吟醸酒だ。この酒は温度によって味が変わる。ぬるくなってもおいしく飲めるので私は重宝しているんだ」

花冷えぐらいだと華やかな匂いがするし、常温になれば甘酸っぱいような匂いに変化するのも特徴的である。

「ちなみにあつ燗にすると本当にアルコールっぽい匂いがするぞ」

「うまい!」

「気に入っていただけて何より!」

私も酒を口に運ぶ。うん、美味しい。うま味と言うよりは甘味を感じさせてスッキリ飲める。

「さ、酒は沢山ある。いろいろ飲み比べしようじゃないか」
_____

「…ヒック」

「A、大丈夫か?」

あれから調子に乗っていつもより多く飲んでしまった。浮かれすぎたか。頭がうまく回らない。

「ん…大丈夫」

手が震えて酒が手に零れる。このままだと寝間着に酒がついてしまうのでぺろりと舐めた。

うん、このお酒もおいしい。

「…っ」

彼の手にもお酒がこぼれたのを視認した。

「ん?あぁ、煉獄さんも零れてるぞ。もったいない…」

私はさっきと同じように彼の手を舐めた。

「A…!?」

「じっとして…」

ちゅっと彼の手に沿わせて堪能する。彼の手の温度で酒の味が変わるのもなかなか良い。

「…美味し…」

お酒を舐め終わったので離れようとすると、そのまま彼の手が私を引き寄せた。

「こんなの…反則だ」

そう言って煉獄さんはキスを降らす。

「ん…はぁ…ぁっ」

「っ君のせいだ…今日は我慢しようと思っていたのにっ…ちゅっ…そんな欲をそそるようなことしてっ…んっ」

「へぁ…?そんなこと…」

「してるから…こんなことになってるんだろう!」

そう言うなり、煉獄さんは私を抱きかかえて寝室まで運んだ。

「優しくするから…俺に身を委ねて」

彼の優しいキスは幸せで、夢みたいだと思った。意識が落ちていくのを感じる。もう…ダメだ。

30話→←番外編 おはぎ。 続き



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スプラン(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます!すみません、剣道に関してはど素人で適当につけた設定でした…!詳しく調べて、改めて書き直します!ご指摘ありがとうございます! (2020年2月19日 22時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - すみません、大変面白く読ませてもらっているのですが、一つ気になることが…。9話で主人公さんが「剣道6段」を所持しているとのことですが、まず、剣道6段の昇段試験を受けるには、年齢制限で最低28歳になってないといけません。少し現実的ではないかと… (2019年9月16日 20時) (レス) id: cb5753e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - ラムさん» 40票目ありがとうございます(`・∀・´)パソコンの部屋にエアコンがなくて手詰まり状態です…もう少しお待ちください(´・ω・`) (2019年7月29日 0時) (レス) id: 07c7378595 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 40票目の星は頂いたぜ!!ほんとにこの作品にはドキドキさせてもらってます!! 更新頑張ってください!!!!!!! (2019年7月26日 13時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - 星ポッチが30になってました!アリガトウゴザイマス! (2019年7月12日 23時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スプラン | 作成日時:2019年6月24日 23時

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