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by高杉
秋の夜長の中、遊郭に入っていった優衣を見つけるのは容易だった。
高杉「...っ」
正直信じたくなかった。
遊郭の2階で頬杖をつく優衣。
首元を覗かせる抜き衣紋の着方が慣れなくて俺は目を一瞬背けてしまった。
あまりに妖艶で美しすぎちまって顔がカッと熱くなるのを感じる。
銀時「ど...どうする...？」
どぎまぎした銀時の声。
どうやら皆、優衣の美しさに頬を染めているみてェだ。
坂本「どうするって...
優衣を呼ぶしかないぜよ」
さっそく俺らは遊郭の真ん前に立ち、優衣の名を呼んでみる。
「「優衣っ!!」」
優衣「...！」
すると優衣はハッとした様子で暫く俺達を見つめて、目を離そうとしなかった。
勿論、俺達も優衣の妖艶さに心奪われ、目を離せない。
数十秒見つめあった後、俺達は優衣の瞳に輝く雫を見た。
高杉「...！」
優衣は泣いちまってた。
それでも涙の雫を拭うことはせず、俺達を見ている。
頬に流れる涙はあまりに綺麗で遊郭のきらびやかな装飾にも負けていなかったように思う。
その場でただ優衣の存在だけが輝いていた。
俺達は何で涙を流したかなんて知るよしもない。
それが虚しかった。
...悲しかった。
桂「優衣！戻ってきてくれ！俺達の元へ」
やっとの事で言葉を発したのはヅラ一人。
それでも皆の気持ちを代弁するには充分だった。
優衣「っ...」
優衣はヅラの言葉に紅を塗った唇を噛む。
そして何か言おうと口を開いた瞬間、遊郭の中から現れた楼主が優衣の口を手で塞ぐ。
優衣「...んぐっ」
その動作を見た俺達は一斉に刀に手をかけた。
楼主に口を塞がれて黙ってしまった優衣の瞳に光はない。
そんな顔をさせた楼主に憎悪が湧く。
少し老けたように見える楼主は俺達を一瞥して優衣を遊郭の中へ引き込んだ。
その一連の動作をしている間にも俺達はすぐにでも斬りかかりたかった。
どんな事情であろうと優衣のあの表情を見て俺達は確信を強めたからだ。
...優衣は拐われたのではないと。
...けれど自ら選んだ道でもねェ。
......だが、仲間が抱き込まれ、優衣が街に繰り出すように仕向けられていたこととどう関係するってんだ？
目的はなんだ...？
もしかすると俺らを失脚する前に『戦場の女帝』の
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夜顔(プロフ) - 神谷さんさん» 作品を読んで下さりありがとうございます！喜んで下さる方がいると考えると、とても私自身の糧となります！！ (2021年8月9日 5時) (
レス) id: a5b9bd8745 (このIDを非表示/違反報告)
神谷さん - 続編だぁ！(喜びの舞) (2021年5月31日 21時) (レス) id: 9406ab1259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜顔 | 作成日時：2021年5月31日 18時
