君想う夢・君恋し花 …５

愛を彷徨う人 … ２４ ページ40

「お望みなら、どこもかしこもベトベトにしてあげる、好きだよ…」

艶のある掠れ声で囁きながら、オレの耳朶に唇を擦り寄せる太輔

唇で食むように触れ、尖らせた舌先と唇を交互使って、沿わせるようにして顎のラインを辿っていく

そしてまた、熱を込めたキスがキリなく降り注がれた

「太輔…たいすけ……っ」
「ん？…どした…？」

離れると、より一層太輔が欲しくなってしまう…、太輔の後頭部に手を添え髪をキュッと握り、そのまま引き寄せ自分から唇に噛み付いた

「ん…ッ……ﾁｭ…」
「…ひろ…ッ…ﾊｧ……ﾝ」

舌を絡め吸いあげ、これ以上交じりあえない程深く重ね合う

本当に…下手したらキスだけで朝を迎えられるんじゃないかと思うほど、オレはキスにのめり込んでいた

「…ﾌﾌ…唇、溶けてなくなりそう…ヤバい…」

頬を両手で挟み、嬉しそうに微笑みながらスリっと額同士を擦り寄せてくれた

そのまま眼差しは真っ直ぐにオレに向けられていて、愛しくて…触れていた太輔の柔らかい髪に幾度か指を通しながら、項に手を添わせた

「違う場所にも触れたい…、いい？」
「うん…いいよ…」

首筋から下に降りてくる掌や唇に、心の奥がふるっと震える

時折、肌を強く吸われる感覚が何度かあり、その度太輔が、「キレイに付いた…」となんとも嬉しそうな声音で伝えてきた

そして胸の突起を柔らかく口に含むと、舌先で輪郭をなぞる様に舐めてきた

オレはココが弱い…

ゾワリと背筋が鳴り、思わず上半身を捻って太輔のアタマをずらそうとしたけど、太輔もオレの反応に何かを感じ取ったんだろう、先手を取るように手を捕まれシーツに押し付けれた

「…たい…っ、ソコ…ダメだって…」
「ｸｽ…こんなイイ顔してて、ダメなんてウソだ…」

含み笑いの後、オレの手首を解放すると指先でもう片方を指の腹で擦り合わせ、時々少し強めに摘んできた

「…っあ、ヤダ…」

思わず反応してしまうオレに、太輔の満足そうな笑顔が浮かんだ

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