Ｉ wish to be your only one …エピ１

佳き日のその後…２４ ページ24

翌朝…

宏光は、昨夜の泣き虫姫がウソみたいに元気で、オレを朝早くから叩き起こし、オレが起きるなり、ピョーンてベッドに飛び乗って
「太輔、腹減った！朝メシッ！」
て言ってきた

…寝ぼけまくってるオレ…
ん？餌付けなんてした覚え、ないんだけど…

「朝メシ？…何、イキナリ…キスでもしてほしいの？」

バシィッッ！

「いってぇっ！…おま、何すんだよっ！アタマ叩くんじゃねーよっっ！いてぇだろっ！」
「朝からクソつまんねーコト言ってんじゃねーよ！…ビュッフェ行くんだってば！」
「はへ？…あ、そゆこと…」
「も、はーやーくぅぅ！」

腕引っ張って、ベッドから引きずり下ろされてソッコーバスルーム突っ込まれて…とりあえずレストランに連れてかれるオレ…

「オマエさ、テンソン高すぎだろ…昨日のオマエはなんだったんだ？」
「あ？なんのコト？」

プレート持って、目キラキラさせて、ビュッフェスタイルの朝食にワクワクしてる宏光…子どもかっ！

「太輔…そんだけしか食わねーの？」
「うーん、オレ、朝はあんま入んね」
なんやらかんやら乗ってる宏光のプレートに比べて、オレはコーヒーとフルーツ入れたヨーグルトが精一杯…かなぁ

「ちゃんと食えよ…仕事大変なんだし、カラダ壊したら…」
心配そうなカオして、オレを見てる…
「ﾌﾌ…じゃ、一緒に暮らすようになったら、オレの体調管理お願いしよっかな！……大丈夫、大事なヨメさんいんのに、倒れたりしないよ」
「…っ、だからヨメじゃねーって…」

恥ずかしそうに、ちょっとだけ赤くなって、ソレごまかすみたいに、もぐもぐ食べ始める宏光…このモグミツも、しばらく見れないな…頬袋、ぷくぷく…

「宏光、空港行く前さ、渉んトコ行こ」
「え、横尾さんのカフェ？」
「うん、昨日いろいろ心配させたしな、二人で顔見せに行こう」
「うん！行く！」
嬉しそうなカオ…オレの見たかった、大好きな笑顔がやっと戻ってきた…

「今、あんま食うと、渉んトコの食えねーぞ」
「大丈夫！別腹だから！」

ニコニコしながら、パクついてる…

…この可愛いハムスターが毎日見られるようになるの、いつなんだろうな…

そんなコトを思いながら眺めてると

「ん？」
て、クリクリの目でオレを見つめ返してくる…


ホント…オレ、オマエにヤられっぱなし…

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