I wish to be your only one … L.O.V.E

Precious Lover … ２２ ページ23

「お待たせ…」
「タイスケ、一緒に食べよ！」

ティーセットを持ったヒカルが、サラと一緒にリビングに入ってきた、スラリと背の高いサラの肩くらいまで背が伸びているヒカル

次に会う時は、また一層大きくなっているんだろう…ひろも連れてきてやりたいな、と思った

「あ、そうだ…ヒカルこれお土産、宏光から預かった」

ボストンバッグに入れてきた包みを渡すと、ヒカルの瞳が一段と輝いた

「ありがとう、ねぇ開けてもいい？」
「いいわよ」「どうぞ！」

嬉しそうに赤色のリボンを解き包み紙を丁寧に外していく

「わ、星の本とセリエAのユニフォームだ！ねぇ母さん似合う？…あれ？ちょっと大きいかな？」

確かに…丈がまだ長めかな

「ヒカルはすぐ大きくなるよ、そのユニフォームがぴったりの大きさになるのを、宏光もオレも楽しみにしてる、しっかりメシ食って大きくなれ」

ポンとアタマに手をやると、まだ柔らかくてサラサラとした髪が指に絡む

「うん、母さんは超えないとね、じゃないと守ってあげられないから！」
「フフ、その日を楽しみにしてるわ」

顔を見合わせて微笑む二人は、お互いを心から信頼しあってる親子だった、例えサラ自身が産んだ子では無くても、サラとヒカルの間には確かに太く強い絆が存在していた


血の繋がりを超える、確かな絆…


それはある日突然生まれるものではなく、共に過ごす時間の中で育まれていくものなんだろう…


オレとひろも同じだ…



ふと、ひろの微笑んだ顔が目の前に浮かんだ
何年経っても、オレの心を鷲掴みにするひろの笑顔


会いたい…と思った
ホッとため息をついた時



…胸ポケットのケータイが鳴った


会社から呼び出しか…と手に取った時、画面に出た名前にオレは目を見開いた


「ひろ…」
「え、ヒロミツ！？」

ヒカルがオレのケータイを覗き込み、嬉しそうな表情を見せた、きっとオレも同じ顔してるかもな、と思いながら画面を触る

「太輔？」と甘く少し鼻にかかる声が、名前を呼んでくれた
「どした、何かあった？」
「いや、…なんとなく声、聞きたくなってさ…今ならいいかな…って…」
「ｸｽ、…いつでも構わないよ、でもグッドタイミングだな！代わるよ、オレらの可愛い家族に」

「え？」

そのままスピーカーモードにして、ヒカルにケータイを渡しウインクして見せた、頷きながらいたずらっ子みたいな表情してヒカルがケータイを受け取った

「ヒロミツ？ヒカルだよ」


「ヒカル？ヒカルか！？」

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