淡雪恋蕾 … 125 ページ36
その日は夜まで、柊羽は太輔に傍にいてもらいたがった、結局部屋からは一歩も出てこなくて、食事は太輔に部屋に持っていかせた
だけど、朝も昼も柊羽は手付かずで…
熱が下がったばかりだし…と、カラダに優しい物をと思い、母ちゃんがよく作ってくれた野菜たっぷりの玉子雑炊を作ってみた、お盆に乗せた一人用の土鍋がカラになって戻ってきたの見て、とりあえずホッとした
「良かった、全部食べれたんだ」
「美味しいって言ってたぞ、食べさせてくれって言うし、マジで子どもだな…」
「そか、ちゃんとフーフーしてやったのか?」
「一応…、それと薬も飲ませて来た」
「ありがとな、…今は出来るだけ甘えさせてやろう、不安を少しでも取り除いてやれたら、柊羽の気持ちも落ち着くだろうから、…今は?」
「寝てる、腹膨れたらソッコーで落ちた、」
「…柊羽、ずっと眠れてなかったんじゃないかな、気付いてやれなかったコトが悔やまれるよ」
洗い物しながらここ暫くの柊羽の様子を思い返してると、太輔がオレの後ろに周り包むように抱き締めてきた
頬を寄せるようにしながら、太輔がポツっと呟く
「柊羽もだけど、オレはお前も心配だ…」
「どして?」
「お前…ガマンばっかするから…、いつだって人のことばっか心配して自分は二の次…、もっとワガママ言えばいいんだぞ」
陽だまりの言葉が、オレの胸を温めてくれる
首元にある手にそっと触れ、左手にあるバングルを指先で撫でた
「ありがとな、そう言ってくれるだけで嬉しい…、でもオレはガマンも無理もしてないよ
、お前こそいつまでも心配性だよなぁ…」
肩越しに振り返ると、そのまま唇重なってきた
啄むようなキスの合間にカラダの向きを変えられて、正面から頬を包まれる…重ねるだけだったキスは直ぐに熱を帯び、顔を傾けながら深く濃い触れ合いを望んでいった
「…一日離れてただけなのに、宏光不足パない…」
おデコ同士をくっつけ、掠れた声と切な甘い視線がオレの顔を覗き込む様に注がれる
「甘えん坊だな…」
「宏光限定だし?」
「そりゃ当たり前」
張り詰めた毎日の中で、こんな風にオレにだけ見せてくれる素の太輔が愛しくて堪らない
後ろ髪に指を絡ませ、もう片方の手を羨ましい程スッキリした頬に添えた
太輔の口角がフッと上がり、その目が艶色に染まる
「チャージ、したいな…」
腰にあった手がスルリ…と滑り落ち背中側の履き口に掛かる…
「…太輔…」
と、か細い声が耳に届いた…
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GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» ドキドキ展開になってるといいのですが、宜しければまた感想などお聞かせくださいませ!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» こんばんは!コメ返遅くなり申し訳ございません!こちらこそ、大量アップを目にして下さり感謝申し上げます!そして、安定の移行となりました!今回は旦那は出張中なので、とりあえず最強のラスボスにオファー致しましたw気に入ってくださると嬉しいです、 (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 宜しければお待ちしております!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!コメありがとうございます!コメ返遅くなり申し訳ございません、はい、閻魔的ラスボス降臨です、この方も色々悲しみを抱えて生きています、不器用ながらも息子の太輔を愛していることをお伝えできればなぁと思います、移行となりましたがコチラも (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
try(プロフ) - 大量更新ありがとうございます(/▽\) 姐さん強し…されど、閻魔様やばし…ですねΣ(゚□゚;) 姐さんの覚悟に、太輔さんかと思いきやの…閻魔様。 毎回ドキドキの展開で、楽しみでたまりません( ´艸`) (2018年3月25日 15時) (携帯から) (レス) id: 9d1b77fd6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2018年3月7日 23時