淡雪恋蕾 … １０５ ページ15
「組長、お昼ご飯です」
部屋住みからの内線がかかり、程なくお盆に二人分の昼メシを乗せたユキヤが来た
「…あの、柊羽は？」
「ん、部屋で勉強中かな、少し休めって言ったけど聞きゃしねぇ…、今は何かに没頭してる方がいいのかもしれないから、そのままだ…、でも昼メシだって言ってこないとな…、心配してくれてありがとな、ユキヤ」
「いえ、姐さんは今日泊まりですか？」
「日帰りするって言ってたけど、どうだろうな…いつもオレの事や仕事で忙しくしてるから、たまには実家でのんびりしてこいって伝えたんだけどなぁ…」
「アハハ、組長がお寂しいんじゃないですか？姐さんがいないと」
「アホ！…まあ柊羽がいるからな、面倒見てやんないと…寂しがってる場合じゃねぇだろ」
「そうですね、…何かあったら呼んでください」
「おう、頼むわ」
ユキヤが戻ると、オレは柊羽を呼びに行った
「柊羽、メシだぞ！」
ドアを開けると、窓際に立ってボンヤリと外に目を向けた姿が目に入った…心ここに在らず、を見せつける柊羽の様子に、オレは不安を感じずにいられなかった
「…太輔、なに？」
「昼メシ、ユキヤが持ってきた、リビングに来い」
「うん…」
薄く微笑む表情は、寂しいと言うよりは儚さすら感じられる
無理やりでも問いただした方がいいんだろうか…そんな思いさえ浮かぶ
「わ、美味しそう、親子丼？」
「だな、ちゃんと食えよ、残したら許さねぇからな」
「ｸｽ…太輔さ、ミツと同じこと言うね」
「今日は多分アイツ帰ってこないからな、なのでオレが宏光の分まで干渉します！」
「うざ！…ミツ、今日帰ってこないの？」
見上げた瞳が、少しだけ不安そうな色を帯びる
それだけで、柊羽にとっての宏光がどれほど心の拠り所になってるのかを伝えてきた
「…かもな…、しばらく実家のお母さんの様子見に行けてないし、つよポンとも話あるだろうし…高校の写メ、楽しみにしとけよって、実はオレもなんだけどな」
「太輔、ミツと同じ高校だったんだよね」
「ああ、渉もな…松永の策略で入れられたけど、今となっては、まあ…感謝かな」
夏の終わり…遅刻寸前の宏光を学チャリの後ろに乗せて学校まで爆走した日を思い出し、オレはふと口許を緩ませた
ドングリみたいな目で必死に頼んできた宏光…
それが、オレ達の終わりのない恋の始まりだった…
「いいなぁ…ミツは…」
「ん？」
俯いた柊羽に聞き返すと、少しだけ微笑み箸を進めた
「オレ、叶多さんに会いに行っていい？」
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GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» ドキドキ展開になってるといいのですが、宜しければまた感想などお聞かせくださいませ！コメ大感謝です！ (2018年3月25日 23時) (
レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» こんばんは！コメ返遅くなり申し訳ございません！こちらこそ、大量アップを目にして下さり感謝申し上げます！そして、安定の移行となりました！今回は旦那は出張中なので、とりあえず最強のラスボスにオファー致しましたｗ気に入ってくださると嬉しいです、 (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 宜しければお待ちしております！コメ大感謝です！ (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは！コメありがとうございます！コメ返遅くなり申し訳ございません、はい、閻魔的ラスボス降臨です、この方も色々悲しみを抱えて生きています、不器用ながらも息子の太輔を愛していることをお伝えできればなぁと思います、移行となりましたがコチラも (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
try(プロフ) - 大量更新ありがとうございます(／▽＼) 姐さん強し…されど、閻魔様やばし…ですねΣ(ﾟ□ﾟ;) 姐さんの覚悟に、太輔さんかと思いきやの…閻魔様。 毎回ﾄﾞｷﾄﾞｷの展開で、楽しみでたまりません( ´艸｀) (2018年3月25日 15時) (携帯から) (レス) id: 9d1b77fd6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2018年3月7日 23時
