さくら風舞季…21 ページ21
「では、頂くとしよう」
櫻子さんが手を付けたのを合図に、オレ達も限定ケーキにフォークを刺した
「わ、めっちゃ美味っ!」って、ニカの声が響く、そして櫻子さんは幸せそうな表情でケーキを頬張っていた
「お嬢様、お紅茶にお砂糖はお控え下さいませよ!」ってばぁやさんのダメ出し…
多分ダメ出しはいつもの事みたいで、櫻子さんもシレッとスルーしてるし…独特の雰囲気、でもこの2人の信頼関係は初めて会うオレにもしっかり伝わってきた
「では太輔、伴侶にコトの顛末を話してやれ、さっきからあまりケーキに手が進んでいないようだ、こんな美味しいモノを食べられないとは!何とも気の毒過ぎる」
向かいでティーカップに口を付けていた太輔が、カチャリと皿に戻しオレを真っ直ぐ見てきた
「そうだな…宏光、何から話したらいい?」
「…全部オレの勘違い、なのか?」
そう聞くと、太輔はふわっと笑って頷いた
「そうだな、さっきも言ったけど…ユリな、松永との子どもが出来てさ、ソレを櫻子に相談したんだ、産んでもいいのかどうか分からないし、松永にどう言えばいいのかって…」
「どうして?松永さんは喜ぶだろ?」
「ん、…昔も同じコトがあったんだ…ユリが松永の子どもを妊娠して…けどその時ユリは外科医として活躍し始めた頃でさ、毎日が激務だったんだよな…婚約者の松永からは仕事を辞めろと言われていたけどユリは大丈夫だからって忠告を聞き入れずにそのまま仕事を続けていた、ユリの腕の良さは評判になってオペの依頼もひっきりなしだった、元々ユリは医師としての役割、患者の命を守るコトに誇りを持っていたから断ることもなくオペをし続けたんだ、その結果…」
太輔の声はここで止まった…
「続きは私が話そう…ユリは夜勤明けの時にフラついて倒れてしまってな…運悪くお腹を強打して子どもは諦めざるを得なかった、命を守るべき立場の自分が不注意で宿った命を失うことに対して、子どもにも松永に申し訳ないと泣いていた、ユリがあんなにも泣いていたのを見たのは初めてだった、いつも強気で自身に満ち溢れていたからな…相当にショックだったんだろう、無理もないが……それが原因で松永とも別れてしまってな、当時のユリは目も当てられないほど憔悴していた」
「そうだったよな…」
そんなコトがあったのか…あの相澤センセイの憔悴しきった姿なんか想像も出来ない…
「今回の妊娠はユリにとっては恐らく最後のチャンスだ…けど彼女は迷ってる」
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GAYASAKURA(プロフ) - 未来さん» ありがとうございます!はい、ご期待に添える展開になればいいのですがwww、また感想などございましたらお待ちしていますー! (2017年5月27日 19時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - それなら安心しました(^^)私、北藤はどうも苦手なんですよね!?m(._.)m one Kissも続き楽しみに待っていますね!?(^^) (2017年5月27日 18時) (携帯から) (レス) id: 546aa22f8e (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 未来さん» 《姫ガヤ》なんだけどキメる時は《雄ガヤ》です!裏的シーンをどのレベルまで入れるかはまだ思案中なのですが、宜しければ続き覗いて見てくださいね!コメ大感謝です! (2017年5月27日 18時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 未来さん» こんにちは!コメありがとうございます、お返事遅くなりましてゴメンなさい!はい、なんとかどうにかオールupとなりました、おフザケも入れてしまったのですがちょこっとでも楽しんでいただけたなら何よりです!えーと《one Kiss》ですが、もちろん《藤北》でーすw (2017年5月27日 18時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 久コメです。完結おめでとうございます!!小悪魔なミツが凄く可愛かったです(^^)one Kissも楽しみなんですけど、姫系なガヤでも、あくまでも、CPは藤北には変わりないんですよね!?m(._.)m (2017年5月27日 1時) (携帯から) (レス) id: 546aa22f8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年4月30日 23時