雪華 … Snow Crystal ７

nocturne：４※ ページ32

｢ﾝﾝ…ｱﾝ……ﾊｧ…ﾊｧ…も、…許して…｣
｢…もう少しガマンしてみ…あと少し…｣

太輔の優しい追い込みに、アタマの中がシビてれ来て、もう何も考えられなくなる

ギリギリまで追い込みながら、ふと止められる行為…その度オレは太輔の髪の毛をキュッと握って限界が近いコトを伝えるけど、決定的な瞬間は、まだ与えてくれなかった

｢太輔…太輔…ｯ、変…なる…ﾝﾝ…ｯ、｣
｢なれば、いい…オレに…ﾝｯ、…されてる…ｯコト、ちゃんとカラダで、覚えてろ…ｯ｣

不規則に当たる歯と唇は、それだけでもうオレを狂わせるに充分だった

｢好き…ｯ、太輔…ﾝﾝ…好き…ﾊｧ…ｳﾝ……ｯ｣
｢宏光の…熱い…、今からこんなの…ダメだろ…｣

言うなりキュウンて強く吸われる感覚が、オレの全身を震わせた

｢…ヤァ…ｯ、も、…あ…ッ、ああ太輔ダメ…ッ！｣

襲われる浮遊感と脱力感…放熱が呼ぶ独特の気怠さまでもを太輔が全て飲み込んでいった


あまりの気持ちよさに、グッタリとシーツに身を預け呼吸を整えていると、背中からキュッと抱き締められた…

｢…お疲れさん…、気持ちよかったか…？｣

少し身を乗り出すようにして、頬に唇が当てられる…怠さの残るカラダを反転させ、太輔と向き合うと、オレはそのカタチのいい鼻先にキスをした

｢…痺れるほど、…気持ちよかった…｣
｢ソレは何より…｣

微笑む太輔の首に腕を巻き付け、頬を擦り寄せながら、オデコにキスをし触れ合うキスを交わす…幸せはこんなにも近くにある…

この人にも、オレの感じてる幸せを伝えたい…

｢…来て……｣

その意味を理解したんだろう…
太輔の表情が少しだけ変化した

｢無理しなくていいから…｣
｢イヤだ…来て…｣
｢宏光……｣

太輔に、戸惑いの表情が浮かぶ

｢太輔が欲しい…ちゃんと時間もカラダも《愛してる》も…繋げたい…一つに、なりた…ｯ｣

言い終わる前に、強引に引き寄せられるカラダ…

太輔はオレを添わせるようにカラダの上に乗せ、項と頬に手を添えるとじっと目を見つめてきた

｢へーきか…？｣
｢へーき…だってオマエだから…｣

そう言うと、太輔の顔が泣きそうな風に歪んだ
一度オレをギュッて抱きしめると

｢…準備、しような…｣って、ベッド脇の引き出しからボトルを出した

｢そのまま乗っかってて…｣
｢…ん…｣
｢…腰、少し上げて…｣

言われる通り下半身を持ち上げると、甘いバニラの香りがして、温められたローションが塗りつける感覚を覚えた

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