検索窓
今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:327,302 hit

nocturne:1 ※ ページ29

「おいで…」

広げた手…目の前の宏光は一瞬だけ微かなハニカミ笑顔を浮かべ、そっとオレの腕の中にカラダを寄せた…

オレよりも少しだけ小さくて細い肩…

両腕で包むように抱き締める…


オレに触れられることに怯えないだろうか…不安を覚えつつ、肩口に引き寄せたアタマに頬を寄せた…少しだけ擽ったさを伝えてくる柔らかい髪…顔の向きを変え、指先で頬に添う髪を耳に掛け顕になった耳朶にそっと唇を寄せた

ピクリ…と僅かな反応が返る…
そして「…ハァ…」と、小さく息を吐く音が聞こえた…

「…イヤか?」

唇寄せた耳にそう言うと、少しだけ首を横に振った

「…イヤなワケ…ない…」
「大丈夫…?」
「…ん…」

そう言って、宏光はオレの肩口から顔を離し見上げる様にオレの顔を見つめてきた

月明かりの中でも、その瞳が淡く光を放つのが分かる…オレへのキレイな想いをそのまま見せてくれてる気がした

「キス…していい?」

人差し指で宏光の唇に触れ、返事を待った
少しの間の後、宏光の人差し指がオレの唇に触れる…

なぞる様にそっと触れると、何か言いたげな切ない表情を見せてくれた

「…どした?」
「……オレ、キスだけは…太輔としかしてないから…それだけは…ホントに嬉しい…」

言葉の奥にある宏光の苦しみ…ソレが完全に拭い切れるのがいつなのか…オレにも、きっと宏光にも分からない…けど、オレには何もかも全てが愛しい人であることになんら変わりはなかった

「…全部、好きだよ…」

頬に手を添え顔を近づける…少しだけ触れた時、宏光の唇がフッとたじろぐような仕草を見せた

でもソレは想定内の反応…
無理強いはしたくない

一旦離れて、額に唇をくっつけた
オデコ同士をコツン…とくっつけると、宏光がオレの視線を逸らすように下向いた…

「…ゴメン…、なんか、恥ずかし…」
「クス、オレとのキス、恥ずかしい?」
「…、心臓…バクついてて…恥ずい…」

そう言うと、落ち着かせようとしてるのか右手を胸に押し当てた

もぉこんな可愛い姿…平常心でいられるワケ無い…

「オレもだよ…ホラ、同じ」

バングルを嵌めた左手を、オレの胸に当てさせた…宏光の顔に、柔らかい笑顔が浮かぶ

「ホントだ、…バクバクしてる…」
「オレ、オマエに触れるの…今もスゴく怖いよ、でも同じくらい…ホントに幸せに思う……、愛してる」

「太輔…」
大きな瞳が、水分を帯びる


「キスさせて…もう誰にも触れされさせない、オレだけの宏光だ…」

nocturne:2 ※→←Serenade:26



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (286 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
420人がお気に入り
設定タグ:Kis-My-Ft2 , 藤北 , キスマイ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!連コメありがとうございます!どうにかこうにか無理やりこじつけました!お目付け役の許可も出たので《姐さん》まっしぐらwもはや元ネタ要素はどこに…www宜しければ最後までお付き合い下さればと思います、コメ大感謝です! (2017年4月10日 23時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
pochi(プロフ) - |д・) 今さらですが…元ネタ知らないです(笑)なのでいつも通り新しいお話として楽しんでます(*´艸`)移行!!いっくらでもしちゃってください!!! (2017年4月10日 0時) (レス) id: 346d44f458 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!連コメありがとうございます!ネタバレ続いておりますwwでも話数に収まるかめっちゃ不安…残り4話、ヤバいかもです!あーどうしよ焦焦、移行になったらゴメンなさい、そしてつまんなかったらもっとゴメンなさいです!コメ大感謝です! (2017年4月9日 23時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
pochi(プロフ) - 連コメごめんなさい!Σ(゚∀゚ノ)ノこんなところで宏光の名前が…!まさか同じ世界世界の住人!?めっちゃ気になりますー!!! (2017年4月9日 18時) (レス) id: 346d44f458 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんにちは!コメありがとうございます!あは、どうにか《first end》まで辿り着けましたwwココからちょこっとだけ《姐さん》への道を追加します、final endまで宜しければ覗いて見て下さると嬉しいです!コメ大感謝です! (2017年4月9日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年3月21日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。