Serenade:24 ページ26
「玉森…」
「太輔が欲しい…ってミツ言ってたぞ!…まだ間に合うから…ちゃんと絆、確かめ合えよ」
そう言うと、玉森はオレの肩をポンと叩いた
そして、「あーやっとあの部屋空くわ、やっぱオレんちに2人は狭いよなぁ」って、リビング見ながら玄関出掛けにオレに片目を瞑って見せた
《一緒に帰るんだぞ…》って宏光の背中を押してくれてるんだと思った
靴脱いで部屋に上がる…
そんなに広くないマンション…リビングのガラスをはめたドア越しに、宏光がソファに座って膝を抱えてるのが見えた
中に入ると、玉森との玄関でのやり取りが聞こえてたんだろう…入ってきたオレにさほど驚くこともなく、顔を上げ視線を向けてきた
少し痩せたのか、黒い瞳がいつもより大きくて…
膝を抱えてるから、なんだか余計にちっちゃく見えてしまう…
「宏光…」
「…どして…来たの?」
なんて答えればいいのか迷ってしまって、オレは玉森から渡されたバングルを宏光に見せた
「オレの…っ!」
ハッと息を飲む音がして、ソファから立ち上がるとすぐに目の前に来た
「玉森から預かった…意地悪してゴメンて伝えてくれって…」
伝言を伝えると、ちょっと驚いた表情でオレを見た後、掌に乗せてやったバングルを抱きしめる様に胸に押し当てた
「いじわ…る…?、……クス…アイツ…ホントに意地悪…ッ、…よかった…、ちゃんとあった……オレの…」
噛み締めるように呟き、またソレを腕に嵌める…
ホッとした表情が宏光の顔に浮かんだ
心の拠り所…玉森はそう言った
オレと離れていた間、宏光はこのバングルをこんな風に抱きしめて一人の時間を過ごしていたんだろうか…そう思うと胸が苦しくなった
「…ずっと、嵌めててくれたんだな…バングル」
小さく頷く姿が、狂おしいほど愛おしくて…
自分のカラダ全てが、目の前の宏光への想いに満たされていく気がした
離れていたくない…離したくない…
「抱き締めたら…ダメ…?」
「太輔…」
「バングル通してじゃなくて…オレそのものを感じて欲しいって思ったらダメか?」
「オレには…オマエにそんな風に思ってもらえる価値が無い…」
「どうして?」
「だって…ッ!」
「オマエの思う価値ってなに?7年前と今とオレとオマエ、何が違う?宏光好きな気持も、愛おしいと思う心もオレは何一つ変わってないよ、オマエは変わったのか?」
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GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!連コメありがとうございます!どうにかこうにか無理やりこじつけました!お目付け役の許可も出たので《姐さん》まっしぐらwもはや元ネタ要素はどこに…www宜しければ最後までお付き合い下さればと思います、コメ大感謝です! (2017年4月10日 23時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
pochi(プロフ) - |д・) 今さらですが…元ネタ知らないです(笑)なのでいつも通り新しいお話として楽しんでます(*´艸`)移行!!いっくらでもしちゃってください!!! (2017年4月10日 0時) (レス) id: 346d44f458 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!連コメありがとうございます!ネタバレ続いておりますwwでも話数に収まるかめっちゃ不安…残り4話、ヤバいかもです!あーどうしよ焦焦、移行になったらゴメンなさい、そしてつまんなかったらもっとゴメンなさいです!コメ大感謝です! (2017年4月9日 23時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
pochi(プロフ) - 連コメごめんなさい!Σ(゚∀゚ノ)ノこんなところで宏光の名前が…!まさか同じ世界世界の住人!?めっちゃ気になりますー!!! (2017年4月9日 18時) (レス) id: 346d44f458 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんにちは!コメありがとうございます!あは、どうにか《first end》まで辿り着けましたwwココからちょこっとだけ《姐さん》への道を追加します、final endまで宜しければ覗いて見て下さると嬉しいです!コメ大感謝です! (2017年4月9日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年3月21日 16時