RHAPSODY:6 ページ20
「なんですか?専務」
「二階堂、北山さんを家まで送ってもらえる?ココから出ていくのを余り周りから見られない方がいいだろうし、…支度できたらケータイに連絡くれ、僕が地下駐車場まで北山さんを連れていく」
「そうですね、その方が安全です…分かりました」
「うん、じゃ頼む」
「了解です」
そのまま二階堂くんは部屋から出ていった
オレが口を挟む余地も無く、さくさくと段取りが決まっていく
安全…ってなんだ?
疑問符が湧くけど、とりあえず雅喜さんにもう一度自分の意思を伝えようと口を開いた
「…あの雅喜さん、オレはホントに一人で帰れますから…」
そう伝えたけど、雅喜さんは困った様に微笑むと、思案顔になった
「…今、周りが少しゴタゴタしてるんです、まあこんな家業なのでね、…色々思う様に行かなくて、…お恥ずかしいんですが…」
苦笑いを浮かべ、そう話してきた
「何かあったんですか…?」
気になって尋ねると、雅喜さんはまた困った様に笑った
「…ホントは、アナタをココには越させたく無かった…ココは《如月》のフロント企業なのでね…」
その言葉に、オレはこの人が《如月組》の跡取りだと言うのを思い出した
通常であれば、雅喜さんが籍を置く世界は、一般とは遮断された集団だ…ソレは太輔も同じ…だからこそ、アイツはそのイザコザに巻き込まれて…
オレの目には本当に紳士的とも言える《如月雅喜》は、彼の意志とは無関係にきな臭い香りが漂う世界でいずれトップになるべく人だった
「…ココから出ていくのを見られるのは避けた方がいい…もしアナタに何かあったら、僕はどうしたらいいのか分からない…」
心配そうな表情を浮かべたその時、雅喜さんのケータイが鳴った
徐に画面を見ると
「準備が出来たそうです、地下駐車場へ行きましょう」と、オレを入ってきた時と違う出入口に連れていった
エレベーターも、さっきとは違う…
「このまま地下に行けるんですよ」
言葉通りにオレと雅喜さんしかいないエレベーターはどこにも止まること無く地下駐車場へ降りていった
1台のフルスモークの国産車
二階堂くんが、後部座席のドアを開けオレを見た
「どうぞ乗ってください、僕は行かない方がいいと思います」
そう言って、促す様に車中に掌を向ける
「ありがとうございます」
乗り込むとドアを閉めてくれる
カチリ…と品のいい音がした
窓を下ろし、ソコに立ってる雅喜さんの顔を見上げた時、不意に雅喜さんの指先がオレの前髪に触れた
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GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» と思っております!予定通り移行になりました!宜しければ続き覗いてみて下さればと思います!コメ大感謝です! (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんにちは!いつもコメありがとうございます!はい、かなり無理やり感ありますが、戻しちゃいましたw、ユリ姉さんのネタバレからまた色々ハプニングが起こります、元カノがちょっと…でも主要人物は《みんないい子だよ!》がテッパンなので、なんとかなるのでは (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - keiさん» ホントにゴメンなさい!ココから辻褄合わせのネタバレ展開になりますw、そしてそして元カノが何やら…宜しければ続き覗いてみて下さいね!コメ大感謝です! (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - keiさん» こんにちは!こちらこそ初めまして!ウチの藤北ちゃん気に入って下さってホントに嬉しいです、ありがとうございます!はい、ちょっとアッサリ記憶戻しすぎたかなぁと思っていますが、こうでもしないと次の展開に行けないのでもしか《??》になられてたら (2017年3月11日 16時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - こんにちは。太輔君の記憶が戻りましたね。事故の真相や、菜月さんとの事等 解決しなければいけない事が多いので、大変だと思いますが ハピエになるために必要ですし、これからどうなっていくのか楽しみです。 (2017年3月11日 14時) (レス) id: 2a4d3f96ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年2月25日 13時