Re:９５ ページ49
｢まだ基礎工事ですね…｣
｢そうだな…棟上げはまだ先だな｣
2人でまだなんの形にもなっていない敷地に立ち、それぞれのアタマに完成した園舎を描く…
赤い壁…白いドア…新しいそれぞれの教室に響く小さな子供たちのはしゃぐ声…
｢完成を見られないのが、ホントに残念です…｣
｢見に来ればイイじゃん…完成したら連絡…｣
｢…会いません…｣
｢璃久…？｣
｢アナタに胸張って会える自分になれたと思うまで、チーフには会わないコトに決めました…｣
｢どうして…｣
｢強くなりたいから…｣
｢強く…？｣
問い直すと、璃久はオレから目を逸らし少しだけ遠い目をして前を見た…
｢誰のせいにもしない…全部をそのまま受け止められるヤツになりたい、チーフと藤ヶ谷さんみたいなカッコいいヤツになりたいんです…だからやれるとこまで一人で頑張ってみたいんです｣
そう言って、オレを見つめて来る璃久は、さっきとは違って強い光を瞳の中に宿していた
そして言葉には、秘められた璃久の決意が現れていた
｢…そか、兄ちゃんにはもう甘えないんだな｣
｢甘えませんよ、ﾌﾌ、そうですね、…次にチーフと会う時はオレが甘えさせて上げますよ！期待してて下さい｣
｢キショいわ、ねぇよ！｣
｢ひでぇ｣
ケラケラ笑って、オレ達はまた車に戻った…
バタン…とドアが閉まり、滑るように車が走り出す
そして、今度こそホントに…璃久がオレから離れていく時が近づいていた…
駅の改札…
｢送ってくれてありがとうございました｣
｢いいよ、…元気でな｣
｢はい、…初めてチーフと会ったのも同じ電車でしたね…サヨナラもココとか、なんか変な感じです…｣
｢…サヨナラ言うな…サヨナラじゃねぇし…行ってきます、だろ…｣
どうしてもその言葉だけは言わせたくなかった…
｢そう、ですね…｣
璃久の声が、やけにしんみりと耳に入って来る
顔を上げられなくて俯いてると、ファスナーを開ける音がして目の前に白い包装紙に包まれた四角い箱が差し出された
｢プレゼント…受け取ってください｣
その声に弾かれるように、オレは顔を上げ璃久を見た
｢プレゼント…？｣
目を細めコクンと頷く璃久は、オレが見た中で一番…優しい顔をしていた
｢気持ちです、ウチに帰ってから開けてくださいね｣
手を取られ両手に乗るほどの箱を渡された
｢…璃久…｣
｢…もう行きます、チーフに会えて…ホントに良かった…｣
言葉と共に風が、そっとオデコに触れた
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GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» 何かソレに絡んだお話upしたいと思います！宜しければまた他作にも遊びに来てくださいね！コメ大感謝です！ (2017年2月24日 20時) (
レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんばんは！コメありがとうございます！璃久の運命の人、どこにいるのでしょうｗ太輔ダンナが唯一恋敵と認めたので、まあまあいいヤツだと思いますｗｗ今は北海道で野外舞台を作ってる設定なんですｗそう言えばホワイトデー間もなくですねｗ《雪華》がオールupしたら (2017年2月24日 20時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 充瑠さん» お話をお届け出来ればと思っております！宜しければ、また他作も覗いて見てくださいね！コメ大感謝です！ (2017年2月24日 20時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 充瑠さん» こんばんは！コメありがとうございます！はい、何とか…無理くり終わらせましたｗ呆気ないわァとポチりながら思ってしまいましたが、ちょこっとでも楽しんでくださってれば嬉しいです、反省点抱えてのupとなりました、またこの夫婦にオファー依頼があればちゃんとした (2017年2月24日 20時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - 終わってしまいましたね。 葉山くんが運命の人に逢えたら良かったのですが、 ホワイトデーもあるので、ちょっと期待はしてますが。(｡-_-｡) (2017年2月24日 14時) (レス) id: 2a4d3f96ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2017年2月12日 13時
