３８話 ページ41
｢…真逆…？｣
何言ってる…真逆なんて、天地がひっくり返ったって、あるハズないだろ…っ
｢ま、そっからどうするかは自分で考えな？じゃあな、…あ、コレ、魔法のパスワード！繋いだらなんかいいことあるかも！｣
ホイッて渡されたメモ…起き上がって受け取ると、そこには並んだ１１桁の数字
ケー番…コレって北山の？
ヒラヒラ手を降りながら通用口に姿を消す渉の背中と手元のメモを、オレは交互に見やった
｢…掛けてどうすんだ……一体、何をどう言えって言うんだよ…｣
無意識に深いため息が零れる…
ブレザーのポケットにソレを突っ込み、オレは屋上を後にした
振り返った目の前の空は、黄昏色のオレンジから淡いピンク、そして藍色へと変わろうとしていた
今日も一日が終わる…
繰り返す日々は、単調で何一つ変わらなかった…
ここに来るまでは…
曇り空に似たモノトーンにか思えなかった時間…その中で見つけた陽だまりは、オレが欲しくてたまらなかった優しい、純白の光に溢れていた
胸元のポケットの中…ケータイ取り出すとオレは渉から渡されたメモの数字をタップした
ゴメン…その一言だけでも言えたなら…多くを言うつもりはない
数コールの後、繋がる音が聞こえた…
｢もしもし……ダレ？｣
その声は明らかに北山では無かった…
このケータイ…誰のだ？
てっきり北山のだと思いこんでいたオレは、そうじゃなかった現実に、これ以上無いほど戸惑った
｢…あ…オレ…｣
｢藤ヶ谷？｣
その声は、オレもよく知ってる声だった
｢…玉森…このケー番…て…｣
｢ああ、ミツならさっきまでオレと《慰め愛》してたから、今寝てる、…なんか用？｣
勝ち誇ったような余裕を含んだ声が、オレの心をその場に留まらせる
その意味が分からないほど、オレはウブではない
｢お前のせいだろ…ミツをあんな風に傷付けるから、オレに慰め求めてくるんだよ…まあオレには好都合だった、ありがとな、オレとミツ繋げてくれて、礼言うわ｣
｢玉…森…｣
喉の奥…まるで気道を塞がれたように息苦しい…バラバラの文字、一つの言葉にならなくて…バカみたいにケータイ握りしめることしか出来なかった
｢もうＴＥＬして来ないでくれる？…ミツ傷付けるのも止めてくれよ…お前の生きる世界の中にミツ引き込むの、オレは絶対許さない……東日本を牛耳る最大勢力《如月組》…お前、そのトップの息子だよな…｣
衝撃がオレを貫く⋯───
｢どうして…｣
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GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» 宜しければ最後まで見守って頂ければ嬉しいです！コメ大感謝です！ (2018年4月9日 23時) (
レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» こんばんは！コメ有りのお知らせが来て、ビックリしましたーｗ再読ありがとうございます！なんか恥ずかしいｗ、設定がブレまくってるので、その辺は大目に見て下されば有難いですｗ恋蕾は、vol.5に入ることが決定でございます、相変わらず無駄エピ増えてますが (2018年4月9日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
daimomm(プロフ) - こんにちは！恋蕾で胸がざわざわして落ち着かないので、二人の原点を再訪しました。二人の絆を再確認して、恋蕾で来るであろう衝撃(？)に備えようと思います！恋蕾がUpされるまでに読みきれるかな・・ (2018年4月9日 17時) (レス) id: 4014bb6c4e (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - さらさん» こんばんは！コメありがとうございます！藤北、どうにか仲直り？出来そうな予感ｗ勘違い過ぎるみっくんに、太ちゃんどうやって気持ち伝えさせようか思案中です、ユルユル更新となっておりますが、どうぞ宜しくお願い致します！コメ大感謝です！ (2016年12月3日 18時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
さら - ピュアな北山くんにキュンとします！でも違うよ、なんでそうなった！？って突っ込みたいくらいのすれ違い(困)辻褄が綺麗にあってしまう見事なすれ違い、というか勘違いに藤北ぁーーーってなってます。作者さんが大切にこのお話を進めているのを感じ、応援しています (2016年12月3日 12時) (レス) id: 711613c946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2016年11月13日 22時
