29話 ページ31
「藤ヶ谷…」
びっくりして思わず顔マジマジ見てしまう
タマを睨みつけてた藤ヶ谷が、オレの視線に気付いて、すぐ気まずそうな表情を浮かべた
「何なの?、藤ヶ谷さぁ、お前の相手は佐倉さんでしょ、愛しの姫が寂しそうな顔してコッチ見てるよ、戻った方がいいんじゃない?」
完全に藤ヶ谷に敵意剥き出しのタマ…藤ヶ谷も、無言でタマに見たことないくらいキツい視線を投げつけてて…まさに一触即発って風に見えた
「…っ、お前もイヤならハッキリそう言えよっ!」
「ご、ゴメン…」
反射的に謝ってしまう…また、藤ヶ谷怒らせた…
「早く戻れば?、アッチでもコッチでも…ホントにお前って節操無いんだな」
「はあ?もう1回言ってみろッッ!」
藤ヶ谷のその声に、周りの生徒が好奇心満載で野次馬反応をする
「…お二人さん、学食は作ってくれる人に感謝して食べるトコ、ケンカは飯マズの素だよ!あ、めっちゃウマ!」
殆ど兆発してるとしか思えないタマの言葉、どうやってやめさせようと必死に考えた時、皿の上のフォークを手に取り、巻かれたパスタをモグモグしながら、横尾さんがのんびり諭してきた
途端にその緊迫した空気は、いつものソレにもどる…どうやら派手なケンカにはならないと踏んだ周りのヤツらは、幾分つまんなそうな顔しながら各々のすべきコトに戻って行った
藤ヶ谷も、横尾さんに言われたら聞かないわけにいかないのか、佐倉さんのテーブルに戻っていくと、二人はそのまま学食を出て行った
「ミツ、隣いい?」
「あ、うんうん、モチロン!」
「ターマ、あんまやり過ぎるとプリンス玉森の名前にキズが付くよ」
「オレ、プリンスじゃないし!」
「ま、ソコはどっちでもいいけど」
飄々した横尾さんの様子と、拍子抜けしたのかひとまず怒りを収めたタマに、オレはホッとした
けど理由がよく分からないまま、また藤ヶ谷に怒られたコトがショックで…
オレはやっぱり、悲しくなった⋯
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GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» 宜しければ最後まで見守って頂ければ嬉しいです!コメ大感謝です! (2018年4月9日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» こんばんは!コメ有りのお知らせが来て、ビックリしましたーw再読ありがとうございます!なんか恥ずかしいw、設定がブレまくってるので、その辺は大目に見て下されば有難いですw恋蕾は、vol.5に入ることが決定でございます、相変わらず無駄エピ増えてますが (2018年4月9日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
daimomm(プロフ) - こんにちは!恋蕾で胸がざわざわして落ち着かないので、二人の原点を再訪しました。二人の絆を再確認して、恋蕾で来るであろう衝撃(?)に備えようと思います!恋蕾がUpされるまでに読みきれるかな・・ (2018年4月9日 17時) (レス) id: 4014bb6c4e (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - さらさん» こんばんは!コメありがとうございます!藤北、どうにか仲直り?出来そうな予感w勘違い過ぎるみっくんに、太ちゃんどうやって気持ち伝えさせようか思案中です、ユルユル更新となっておりますが、どうぞ宜しくお願い致します!コメ大感謝です! (2016年12月3日 18時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
さら - ピュアな北山くんにキュンとします!でも違うよ、なんでそうなった!?って突っ込みたいくらいのすれ違い(困)辻褄が綺麗にあってしまう見事なすれ違い、というか勘違いに藤北ぁーーーってなってます。作者さんが大切にこのお話を進めているのを感じ、応援しています (2016年12月3日 12時) (レス) id: 711613c946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2016年11月13日 22時