l wish to be your only one …エピ４ー２

ヒカル…４８ ページ1

慌てて抱き上げたヒカルのカラダ…服の上からでもわかるくらいに熱い…

おデコをくっつけると、直に熱の高さが伝わってきた…一気にオレの血が下がる

｢ウソだろ…ヒカルなんで？｣

オレはすぐ様太輔にTELするためにケータイを手に持った

だけど…アイツ今大事な契約の為のパーティに出席してる…心配させるわけにいかない…

腕の中のヒカルは、呼吸も苦しげになって来てる…ゴメンなヒカル、どうしてもっと早く気づいてやらなかったんだろう、体調悪い兆しは、朝からいくつもあったのに…

歯噛みをするほど情けなく感じでも、ヒカルの様態が良くなるわけはない、とりあえずオレが出来ること…


病院…ドコだ…わかんねぇ


コンシェルジュ…確か常駐のハズだ、アソコに聞けば…


祈るような思いで、インターホンに内蔵されてる番号を押した


｢May I help you ？ Mr．FUJIGAYA…｣

｢No Im kitayama …えと…え、なんて言うんだよ…｣

英語かよ…焦る気持ちが余計オレを混乱させる

｢Pardon ？ Mr．kitayama…｣

帰ってくる言葉も英語…ヒカル…赤ん坊が熱の出してるって…どう言えば…病院……小児科……


小児科……？


トモ……そうだトモっ！


｢ごめんなさい、いいです！｣

一方的に内線を切り、オレは救世主の様に浮かんだその名前に、縋るような思いでTELをかけた



日本が何時かなんてもうそんなコト、吹っ飛んでいた…



トモならきっと、ヒカルのコトどうしたらいいか教えてくれる…

抱いていたヒカルをベビーベッドに寝かせて、オレは画面をタップした


ワンコール…ツーコール…スリーコー



｢…ヒロミツ？｣


聞こえたトモの声に、オレは訴えかけた

｢トモ、トモ助けて！ヒカル…赤ん坊が熱出して…どうしたらいいのかわからない、トモ、オレどうしたらっ！…｣

｢…赤ん坊が熱？…え、オマエ……あ、おいっ！｣


その次の瞬間聞こえてきた声に、俺は絶句した


｢もしもしひろ？太輔だ、ヒカル熱出したって、いつから？ひろ、聞いてるっ？｣

全く状況が理解出来ないオレ…この電話ドコに繋がってるんだ…日本じゃないのか？…え、どう言う…

｢貸せって…ヒロミツ、トモだ、オレ今アメリカの病院に研修で来ててな、今日太輔が来てるパーティにオレもいるんだ、どうしたんだ、ヒカルくんか？熱が高いのか？｣

少しだけ状況が理解出来たオレは、トモにヒカルの状態を話した


｢…とにかく熱が高いんだ…呼吸も少し苦しそうで…トモ、どうしたらいい？｣

ヒカル…４９→

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