COLOR 18 ページ21
「ヒロっ!?」
驚いて傍に駆け寄ると、まるで…本当にオレのコトが見えてるかのように、躊躇いもなくすぐにギュッとオレの身体に抱きついてくる…
仲間の二人も困惑した表情を浮かべて俺たちを見ていた…
「ヒロ…」
「…太輔…っ、どこにもいないのかと思った…」
華奢な身体…でも、どこにこんな力があるんだろうと思えるほど、強く抱きしめてくる…
「ゴメン…どっこも行ってねーから…」
「…ミツ、太輔ちゃんといるから、だからさ、みんなで一緒にゴハン行こ?、ね…」
傍に来た玉が、ヒロの背中をポンと軽く叩きながらオレの顔を見て、そう言った…
一緒にこいってコト…か…
「ヒロ、立てる?」
「うん、…あ、…ってぇ…」
立ち上がろうとしたけど、すぐにオレの肩に寄りかかるようにフラついてしまう…
「足、捻ったのか…」
「…かも…」
「しかたねーな…玉、今日クルマ?」
「そうだけど…」
「ソコまで連れてくわ、ドコ?」
オレはヒロを抱き上げると、玉の後を付いていった
「た、太輔っ、下ろしてよっ!」
「歩けねーだろ、この方が手っとり早い」
「だって、…重いからっ…」
「重くねーよ、てか、軽すぎ!おまえ、ちゃんとメシ食ってんのか?…とりあえず大人しく抱っこされとけ!落ちるぞ」
「わぁ、それ困る!」
言うなり、首に両腕が周り、身体がくっついてくる…首筋に、ヒロのサラサラした髪と柔らかい頬が触れる…極力オレはその感触を無視した…意識してしまうと、どうしようもなくなる…ソレが怖かった…
オレとヒロの後ろを残りの四人が荷物を持って付いて来ていた…
背中に感じる視線…明らかにオレに対して何か
不快感を感じてるのがわかる…
仕方ない…このグループにとってオレは部外者だから…
ヒロを車に乗せ、オレはバイクに戻った…ケータイに玉から店の案内が入っていた…
《オレは帰るよ》
《ミツが納得しない…とりあえず来いよ》
少し考えて
《わかった》
と、返事を入れた…
「それじゃあ、ミツのライブ大成功を祝って、カンパーイ!」
「うぃーす!」
野郎ばっか7人の集り…
……完全アウェイだよな…
「そういや、アンタ、名前聞いてなかったな」
「あ、オレ…」
「藤ヶ谷太輔だよ、バイクレーサーなんだって!」
「え、そうなの?めちゃかっけーじゃん!
オレ二階堂高嗣、ニカでいいよん」
「オレ千賀健永、ケントかセンちゃん」
「横尾渉…ワッター呼びかな」
「宮田俊哉でーす!宮っち!」
…コイツいたっけ?
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GAYASAKURA(プロフ) - せりさん» おはようございます!コメありがとうございます!太輔ポイですか?あーよかったぁぁ!初でぇとは甘めにしときましたww書いててゾワゾワしてますwwトモにぃ…間もなくどんなヤツかわかるかな…宜しければ続き覗いて見て下さいねー!いつもコメ感謝です! (2016年2月21日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - たいちゃんらぶさん» おはようございます!コメありがとうございます!トモにぃ…ソレなりダークにしたいんですけどww表現力無い書き手なので、上手く伝わるか、ちと心配…今日のUPでどんなヤツか出てくるかな?ww宜しければ続き覗いて見て下さい!いつもコメ感謝でーす! (2016年2月21日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - 好きな人にキスしてもらえるって、たいぴー、うれしいだろうな〜♪続き、待ってます (2016年2月20日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - GAYASAKURAさん» たいぴーのかこ、たいぴー感が出てます。自分だけじゃなくて周りの人のこともかんがえずにはいられないたいぴーだからこそいろんなことに悩んでしまっている状況なのかなと思います。みんなが隠してるトモにぃとはなんなのか、続き、待ってます。 (2016年2月20日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - うぅっ‥バイクレーサーとしての太ちゃんの過去‥辛いです‥トモが来たことによってどうなるのか‥気になります‥そしてみっくんにとってのトモにぃ‥皆揃って口を閉ざして‥渉サンは教えてくれるかもって思ったんですけどソレだけ重い過去なんですね‥続き待ちます!! (2016年2月20日 17時) (レス) id: c5bfccd947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2016年2月13日 9時