愛し君へ46…太＆宏11 ページ49
あれから、太輔は時間があるとちょこちょこヒロ坊ちゃんに会いに来た、来るときはいつも小さなブーケを持ってくる…必ず白かピンクの花を入れて…
嬉しそうに恥ずかしそうに受け取る坊ちゃんと、得意気に差し出す太輔を見ていると、なんとも可愛いというか、いじらしいというか…オレは口角が緩みっぱなしで、いつも２人に
「和真、笑いすぎ！」
と総ツッコミされていた…ついでに渉には、「キモい…」とバッサリ…
「ミツも外に出てあそべばいいのに、ニカとケント知ってる？アイツら楽しいぞ、絶対仲良くなれる！」
「ん…でも、ボク走ったり長い時間外にいるのは止められてるから…」
「そうなの？」
太輔が、なぜ？というようにオレの顔を見てくる…どうしようか…説明した方がいいのか…―…迷っていると
「心臓がね…人より弱いんだ…なんかね．爆弾抱えてるようなもんなんだって…いつ何が起こってもおかしくないらしいよ…フフ…何のために生きて、ここにいるんだろうね、なんにも…できないのに…―…」
「ミツ…」
「ヒロ坊ちゃん…？」
どうしたんだ、そんなコト言い出すなんて…！？
「死ぬ時を伸ばすために、ただ生きてるってカンジ…―…だよね…」
「そんなことありません！死ぬなんてこと…」
「だってそうじゃないか！家にも帰れない、学校にも行けない、毎日毎日…なにも…何一つ自分のやりたいことは出来ない！…当たり前の生活ってなに？ボクには…なにも許されてることがないんだよっ！！」
マズい…これ以上興奮させたら…
「…太輔、悪いがもう今日は…」 帰れ…と言おうとした時
太輔が、ヒロ坊ちゃんを抱きしめた…
彼の頭を両腕に包み込み、泣き顔を見られないように自分の肩に引き寄せる
「…ミツ…、当たり前なんか、誰にもねーよ…皆そうだ…今ココにあることを自分なりにやっていくしかない、ミツだけじゃない…オレだって…―…全てが手に入るヤツなんかいねーよ…心配すんな―……」
「……タイスケ…ぇ―…」
「ツライよな…オレ、わかってるから…ミツがいろんなことガマンして、耐えてるの…知ってるからさ…大丈夫だから……もう泣くな…」
よしよし…というように、大輔が宏光の頭をポンポンと撫でている…そんなふたりを見て、オレの中に感じたことのない違和感がせり上がってきた…
(どうして…あの人は、オレだけの…なのに)
思ってしまった瞬間、我に返った
(オレ、今何言って…………弟なのに―…？)
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GAYASAKURA(プロフ) - りんりんさん» はじめまして！コメありがとうございます！そうなんです…も、この和亮藤北は名前だけ借りたほぼオリキャラになっちゃいました、ご不快に思われたらゴメンなさい！でも、目を通してくださってありがとうございます！良かったら又覗いてやってくださいねー！ (2015年9月23日 13時) (
レス) id: 9f07080ee9 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 和真は、太輔ですよ? (2015年9月23日 12時) (レス) id: 16cb4729e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2015年7月19日 16時
