藤北和亮コラボ小説風占い

愛し君へ４ ページ5

ここは相澤総合病院 小児科棟



広大な敷地に、国内でも有数の最先端医療を施せる設備が整っている


オレ、九条和真が家庭教師兼お世話係として仕えているのが、この少年《北山宏光さん》


日本でも最大手の企業、北山ホールディングスCEOの一人息子。。。つまりは跡取りさんになるわけで…


ただ生まれつき心臓が弱く、この病院で入退院を繰り返してる。。。父上と母上はお忙しい立場あり、今は日本政府が後押しをしている開発プロジェクトに携わっているため、ここ１〜２年は海外へおられることも多い…

体の弱い宏光さんに同行は危険なため、また慣れない海外での生活には、ドクターストップもかかり、仕方なく日本に残していかれた。。。



その際、彼専属の家庭教師兼お世話係として、北山HDの傘下にあるオレのじーさんがやってる会社に白羽の矢が立ったというわけ…


もともと、オレは宏光さんの母上の桜来さんに学生の頃家庭教師をしてもらっていて面識もあったから頼みやすかったんだろう…彼女がオレの初恋の相手というのはまた別の話になるが。。。


日本の高校を卒業して、イギリスに留学したけど、特別やりたいこともなく、無駄にIQの高かったオレはさっさと単位の殆どを取り、日本へ戻ってきた…


したいことも見つからず、やらなければならないことも無く、どうせなら今までと違う人生を生きてみるかと、実家に戻らず住み込みでホストをやってみたが、じーさんにバレて、それなら世話係をやれと言われて、今に至るというところかな。。。



でも、初めて宏光さんにあった時、桜来さんにそっくりで驚いた。。。小さな顔に、キラキラ光る大きな黒い瞳、少女に間違えられそうな程の可愛らしい顔立ち、華奢な体…



この小さな存在を、守りたいと素直に思えた。。。その想いがなんなのかを知るのは、しばらく先の話。。。

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