Because I Love you....2 (ページ29)

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＿＿＿宏side,

教えるように舌先を甘く噛んだり、突いたり、歯列をなぞったり…
角度を変えて重なる唇と絡み合う舌に脳が痺れてく。

なんとか必死に俺の服にしがみつくAの腰を抱き寄せて、最後に軽く何度か唇を吸って終わりにした。

頬をピンク色に染めてポーッと俺を見上げるAに

「ほんとに、これで終わりな。」

そう言うと、コクリと頷いた。

「もう二度とこの手に関して手助けしないからな」

もしも万が一次があったらその時は、〝兄″としてなんていられない。
欲望が抑えられなくなってめちゃくちゃにしてしまいそうだ。

〝幼馴染″という関係性が崩壊する。

それだけは、ごめんだ。

あの日、Aを抱いた記憶は、今でも目を瞑れば鮮明に思い出せる。

乱れた息遣いと苦しげな表情、シャンプーの匂い…
自分のベッドに寝転ぶ度に思い出して、その度に胸がキューっと締め付けられる。

Aは、好きな男に対してあんな表情を見せるのこと思うと苦しくなる。

あんな風に甘く名前を呼んで、縋るように抱きついたりするんだろうなって思うと切なくて。

いつかAが誰かのものになってしまうという恐怖に怯えながら毎日を生きてんだ。
小さな時から俺が一番Aの近くにいたのに…

今は、一番遠い場所にいるんだよな。