70億分の2人 season2 (ページ26)

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＿＿＿二階堂side.

Aが福岡に行ってもうすぐ半年が経とうとしてたある日

〝高嗣…話があるから時間くれない？″

花子から連絡が来た。

俺もそろそろ話がしたいと思ってた。
もう限界だった。

ただひたすらに仕事に打ち込んで昇給したくらい。
あの日から一日だってAのことを思い出さなかった日は、ない。

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＿＿＿ピンポーン

「おかえり」

「ん」

「高嗣の好きな焼き鳥買って来てあるよ？」

「…そっか。あんがと」

〝最後だから一緒に食べよう″って小さな声で呟いた花子。

手を洗ってリビングへ行くとテーブルにご馳走が並んでた。

「食べよ？」

「話…「食べてからでもいいでしょ？」」

最低かもしんないけど、正直話すことも、もう何もない。

「…私たち……話すことなんて…もう…何もないもんね…」

ポツッと呟いた花子。

本当は、花子の気がすむまで側にいてあげんのが、正解なのかもしんない。
でも同情だけで…これ以上は、無理だった…

「…ごめん」

部屋に響く俺の低い声。

ボロボロと涙を流す花子に手を差し伸べることもできない。

謝った俺に、泣きながら

「……な、にを………」

「傷つけて…ごめん…」

「………高嗣…」

しゃくり上げながら俺の名前を呼ぶ花子。

いい大人なのに…

俺さ

人を好きになるって

ちゃんとわかってなかった。