70億分の2人 season2 (ページ21)

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＿＿＿二階堂side.

病院で一夜明けて

結局一睡もしないままずっと花子の側にいた俺。
仕事に行こうと立ち上がった俺の腕を弱々しく掴んだ花子が

「どこ…いくの…？」

「………仕事」

「…いか、ないで…」

小さな声で苦しそうにそう言われてなんも言えなくなる俺。

今花子に当たり前のように〝そんなわけいかないじゃん″とかって言ったらダメなんだろうな…

何も言えないまんま沈黙の、時間が流れる。

「………ごめ、ん」

そう呟いてポロポロ涙を流して力なく俺の腕から離れた花子の手。

「…仕事終わったらまた来っから…。ね？」

ポンポンって頭を撫でて病室を出た。

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・

「花子ちゃん、大丈夫なの？」

「わかんない」

「……ちゃんと別れられてなかったんだね…」

「だからってこんなんする意味がわかんないわ、俺には」

「…それほど…ニカのこと好きだったんだよ。」

昨日のあの光景が頭にフラッシュバックして気分が悪くなる。
確かに、傷つけたかもしんない。
一方的だったかもしんない、俺が。

「どうしたらいいんだろ俺」

「とにかく、花子ちゃんの心のケアが第一優先だよ。」

「…ん」

「Aちゃんのことはさ…花子ちゃんがちゃんと納得してニカと離れられないと…」

「わかってるよ」

別花子とだって適当に付き合ってたわけじゃない。
でも花子は、俺に依存しすぎてたっていうかさ…Aの、こともそうだけど…俺が女の人と話をするのも嫌がって不機嫌になるし、連絡もマメにしないと不機嫌になるし、とにかく、自分が一番じゃなきゃやだって感じで俺も疲れてた。

基本的に一人の時間は、絶対欲しいし。

あれこれ言われんのもやじゃんか。