70億分の2人 (ページ50)

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＿＿＿玉森さんside.

「じゃー、おやすみ～」

『おやすみなさい。』

Aを家まで送り届けてバイバイした。

〝大事なもの大事な人であればあるほど必要なこと、だと思うよおれは。
間を取ったり、距離を開けることで、ひょっとしたらお互いの関係にも変化が起きるかもしれないよ″

なんて偉そうに言ってみたけどそれは、おれがね言われたんだよねある人にさ。

そう言われて、そうだよな～っておもって決意した福岡への転勤。

誘って一緒に連れてっちゃったらそれは、それで離れようと決意したくせに無意味かもしれないけど……

あのカワウソ〝そーゆー関係になっから″とか言ってたくせになんなの？
そもそも彼女がいるんじゃなかったっけ？
Aに好きって言われてるからってさ…
好きでいてもらってるからって余裕かましてるわけか？
むっかつく～
優越感に浸ってんの？まさか。
そーゆー悪い男には、思い知らせてやらないと。

もしもAがカワウソと離れる決意をして俺と福岡に来てくれるんだとしたら俺にもほんの少しだけ希望が生まれるわけだし？
やらないで後悔したくないし？
誘うのは、タダだもん。

福岡に来て距離を開けてみて結果それでもAがカワウソが好きって思ったとしてもだよ？
恋愛ってどちらか一方が好きで成立するものじゃないし。
そんなに相手にされないんだったらもう無理だと思うから諦めつくと思うんだよね。

そしたら俺と付き合って結婚すればいいじゃん？

ほらほら、よくいわない？

結婚は、二番めに好きな人とするといいとか。

おれ二番めには、はいると思うんだけどな～
だめ？

ま、やってやりますわ、全力で。