70億分の2人

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＿＿＿you side.


『本当に福岡に転勤するんですか？』


さっきは、たとえ話だって言ってたのに…。


「するよ。出世するには、避けられない道だし。べつにこっちになんの未練もないしね」


『……………そっか…』


福岡…か……


「これからは、にぃにとなにかあってもひとりで泣け」


『…っ、ひどい…』



「もうおれはいなくなるからそのつもりで〜」



そんな風に言われると…寂しい。



『急に冷たい…玉森さん…っ、』


「は？すーぱー優しいだろ、ふざけんなよ」


って笑って


「お〜、よしよ〜し」


ってさらに目を細めてふにゃっと笑いながら私の頭を撫でる。


『…ごめんなさい』


「なにに対して？」


『無神経で…』


「べっつに〜、もう慣れたよ」





って言う玉森さんの表情は、なんだか切なげで…
やっぱり相談すべきじゃなかったと後悔した。



「福岡…行き、考えてみて。んね？」



『……………………』



「おれだったらさ、Aのこと、とことん甘やかして愛してあげるのにな〜」



『……………………』



冗談なのか…



本気なのか…



なんて返事をしていいのやら…




「諦めも肝心だよ。っておれが言っても説得力ないかもだけどさ。」



『諦め…』



「最後の望みをかけてさ、してみたら？駆け引き」



『……でも、』



「にぃにの気持ちも探れるし、おれのことも真剣に考えるいい機会だと思ってさ」



『……』



「しかたないから、利用されてあげるよ。」



『え』



「ん？」



『玉森さん…酔って「ませ〜ん、飲んでませ〜ん〜」』

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