70億分の2人 (ページ36)

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＿＿＿二階堂 side.

Aのことは、好きだよ、普通に。
それは、異性としてとかじゃなくって人としてね。
可愛いとも思うよ。
だってちっちゃい時から知ってっし。
いつも俺の後ろを〝にぃに″、〝にぃに″って追っかけてくんのも可愛いしね。
でも恋愛感情じゃないと思うんだよね、これって。

千賀と別れてマンションに帰ると見慣れた背中を見つけて思わず声をかけた。

「A？」

Aが返事をするより前にひよっこ野郎が

「やっほ～」

って超絶ゆるい挨拶をしてきたから無視。

「どうした？具合悪い？」

「あ、だいじょうぶで～す、俺が看病するんで～」

「は？いいし、俺が看病すっから帰れよ」

そう言ってひよっこ野郎からAを奪おうとすると

「運べないでしょ？」

「は？運べるっつーの、お前こそひょろっひょろで運べないだろ？」

「は？俺ひょろっひょろじゃねーし」

色白だし、どっからどうみたって体力ないやつじゃん。
見栄張んなっつーの。
つーか、こいつ本当になんなんだよ？
てか、こいつがAと寝たとか…なんか考えたら劇的にムカついてきた。