70億分の2人 (ページ20)

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＿＿＿you side.

玉森さんが〝○○さんを振った″という噂は、よく耳にするけどその逆は、聞いたことがない。
そんなんだから私と玉森さんが付き合ってるなんて訳のわからない噂は、あっという間に広がってしまった訳だ。

「お待たせ」

『別に待ってないんですが』

「んはははっ、なに食べる？」

『なに笑ってんですか？』

「ん～？楽しいから？」

『それは、良かったですね。』

玉森さんとそんな会話をしながら会社を出ると

『え』

にぃにが立ってた。

「にぃに～」

って玉森さんがにぃにに向かってヒラヒラと手を振る。

「や、お前なんだよ。」

「えー？昨日自己紹介したじゃん～玉森で～す」

「つか、にぃにって呼ぶな」

「え？なんで？」

「お前のにぃにになったつもりないんだけど」

「いいじゃん、べつに～」

「は？やだっつってんの！つか、馴れ馴れしいんだけど」

「人懐っこいっていってくれる？」

「ひよこみたいな顔しやがって」

「は？そっちこそ、カワウソの赤ちゃんかよ」

「はぁ？なんだよ、カワウソの赤ちゃんって」

「知らないの？」

そう言って携帯を弄って、にぃにに〝ほら″って画面を見せる。

「は？似てねーわ！」

「は？すーぱー似てるし」

って玉森さんが笑うとにぃにが

「なんだよ、似てねーし！」

って携帯を払いのけた。