先輩と私(Ki) (ページ5)

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05. ページ5

＿＿＿you side.

『北山先輩ってどれくらいですか？』

「んぁ？なにがだよ」

『彼女いない歴』

「さぁな」

『なんで彼女いないんですかね？』

割といい男なのにね？
経済力もあるし…てゆーか、モテるのに実際。

「別に必要ないから？」

『え』

「つーかお前こそどうなの？」

『どう…とは？』

「フラれてから彼氏いなくない？」

『振られてないんですけど。お互い話し合って円満に別れましたし』

「ふ～ん」

社会人になりたての頃、付き合って半年の彼氏がいた。
でも、仕事でいっぱいいっぱいな私に恋愛を楽しむ余裕なんてなくって自ら別れを切り出した。
以来恋愛は、してないし…恋愛しなくっても毎日充実して楽しいとすら思ってしまってる始末。

『北山先輩のせいですね、これは。』

「あ？」

『今は、恋愛しなくても毎日充実してて楽しいって感じで。
たぶん、それは、きっと北山先輩のおかげなんですよね。』

「ふーん」

『あっ！そうだ！先輩？ひとつ教えてあげますけど…私以外の人にさっきみたいなのとかやめておいた方がいいですよ。』

「さっきみたいなの？」

『ほら、焼き鳥屋で私の口拭いてくれたり、さっきみたいに髪の毛に触れたり？
北山先輩のこと好きな人だったら勘違いしちゃうだろうし。
気を持たせちゃいますからね？』

「ふぅん、そーゆーもん？」

『北山先輩ってモテてるの自覚してますか？』

「割と」

『の割に女心がわからない人ですよね』

「あ？うるせーよ」

っておデコにくらったデコピン。

『痛いっ！絶対赤くなった！』

「なっとらんわ、一々ぎゃーぎゃー喚くな」

結局ラーメンも北山先輩が奢ってくれた。

流石に悪いと思ってお金を先輩に渡そうと思って手を取ったのに

「いいっつってんだろー」

って振り払われてしまった。