先輩と私(Ki) (ページ21)

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21. ページ21

＿＿＿you side.

『うまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ！』

「だろ？」

『つゆの多さが絶妙です！』

「まぁな」

北山先輩は、私の食の好みをよく知ってくれてると思う。
いつも美味しいものを与えてくれる。
お陰でぜんっぜん痩せないけど。

『あーあ』

「ん？」

『せっかく１食抜いて痩せるかと思ったけど北山先輩のせいでまた太るな…』

「１食抜いたくらいで痩せないだろ」

『それを機にダイエットしようかなーって思ったんですー』

「お前別に太ってないだろ」

『北山先輩が美味しいもの与えてばかりなので着実に太ってますけど』

そう言うと呆れたように〝ふっ″って笑った北山先輩が

「でた、女子の七不思議」

『え？』

「太ってないやつに限って〝痩せなきゃ″とか言うだろ。」

『でも別に痩せてもないわけですよ。女子は、太ってなくたって痩せたら嬉しいって思うし、太らないように食事に気をつけるくらい、女子なら誰しもやってることですよ。
少しでも綺麗でいたいっていう乙女心です。
先輩には、わかんないか。』

「お前さー、〝食事に気をつける″とかどの口が言ってんだよ？ぁあ？」

『う…』

「締めのラーメンまで平らげる奴がよく言うよ」

って北山先輩がバカにして笑う。

『残したら勿体無いし！悪いから！作ってくれた人とか生産してる方に！
だから苦しくても食べたんですぅ！
もう絶対北山先輩の締めのラーメン付き合ってあげない』

こうしていると、今まで通りすぎて

〝俺さ、Aのこと好きだよ″

あの言葉は、やっぱり夢だったんじゃないかと思ってしまう。

でも朝それは、違うと実感したわけだけど…。