先輩と私(Ki) (ページ3)

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03. ページ3

＿＿＿you side.

『ちょ…っ、もう少し優しく…っ』

「甘えんな。あーあ…おまっ…服にも溢れてますよ？」

〝んふふ″って笑った北山先輩が服に垂れた焼き鳥のタレをゴシゴシとおしぼりで拭いてくれる。
乱暴な拭き方だな…

「あんだよ」

『いや、あの頃の私は、北山先輩とこんな風に仲良くなれるなんて思ってもみなかったなーと思って。』

「お前本当に使えなかったもんな」

ひどっ。
もう少し言い方ってもんがあるだろうに。

『北山先輩が怖すぎだったんですよ』

なんど〝辞めちまえよ″って言われたことか。

「まー、でも一生懸命だったからなお前。出来ないなりにな？」

『今は、あの時より成長しました、よね？』

「こんくらいな」

って親指と人差し指でほんの少し間を作って私に見せる。

『3年でそんだけ？』

「んふふふっ、」

『もうっ！やけ食いだーーーっ！いっぱい食べよーっと。』

「割り勘だからな」

北山先輩にそう言われたけど無視して追加でねぎま、チーズつくね、タン、カルビを注文した。

北山先輩は、面倒見のいい先輩だ。
はじめは、なんて怖い先輩なんだと思ってたけど、仕事に対して真面目で厳しいってだけでそのほかは、親しみやすくて面白いし、一緒にいて楽しい。

お兄ちゃん居ないけど、お兄ちゃんいたらこんな感じかなー？っていう理想系。

「っとに…良く食べること」

頬杖ついて私を見て笑う北山先輩。

好きなんだよな…この北山先輩の笑顔が。
そして、モテるんだよな…きっとこのギャップなんだよな…
ONとOFFで全然違うんだもんな…