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「うらたさん、そろそろシャワー終わると思うけど。」
『…うん、ありがとう』
志麻の言葉に、私はその場から立ち上がる。
繋いでいた手をお互いにさり気なく離し、私は傍に置いてあったバッグを掴んで空き部屋を出ていく。
ドアから出る直前に振り返った私の視界には、彼らしくない、泣きそうに微笑む志麻の姿。
『今度、新しいBAR紹介してよ。』
「…あぁ、連れてったるわ」
その会話を最後に、私は小さく微笑んで廊下に飛び出した。廊下に響く自分の足音に意識を向け、他の感情を必死に脳から追い出した。
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『渉、』
「…A？」
生乾きの髪のままスマホを弄っていた渉は、私の姿に驚いたように目を見開いた。坂田さんもセンラさんも用事があるらしく、楽屋に居たのは渉だけだったみたいだ。
「…何か用？」
『ちょっと話したいことがあるんだけど、今大丈夫？』
「…3分待ってて。そこに座ってていいから。」
渉に言われた通り、窓際の椅子に腰掛ける。
クーラーの効いている楽屋には、太陽の光すらも遮断されているのだろうか。
渉は何やら荷物を纏めると、そそくさと隣の椅子に腰掛けてきた。
「…どしたの。」
とは言いながらも、大体事情は察していそうな表情の渉。私はゴクリと喉を鳴らしてから、正面からまっすぐ渉を見返した。
『私たち、最初からやり直さない？』
渉の肩が、ビクンと小さく震えた。
何かを言いたそうに少し唇を動かすも、どうやら言葉にして伝えるのに苦労している。
「…うん。」
返ってきたのは、その一言。
『っ、ほんとに、？』
「あぁ、」
渉は確かに、目の前で小さく微笑んでいた。
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「あーあ、これで終わりかぁ」
「終わりやない、これからが始まりやろ。」
「志麻くんは、寂しくないん？」
「…別に。」
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ハクト(プロフ) - 奏斗さん» コメントありがとう！覚えてるよ、久しぶりだね！奏斗の作品こそ文の表現が綺麗で、とても勉強になります笑 毎日更新していく予定だから、良ければまた読みにきてね！(*^^*) (2020年7月2日 22時) (
レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
奏斗(プロフ) - 展開が読めないところが面白い！惹かれた！更新頑張って！(思わずタメで話しちゃったけど、覚えてないよね、ごめんなさい) (2020年7月2日 22時) (レス) id: 2650d5f3fb (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - 絵が上手くなりたいさん» 完全に打ち間違えでした、ご指摘ありがとうございます！ (2020年7月2日 18時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - 消防車？救急車じゃなくて？(きつく聞こえてたらすみません)夢主ちゃんいい性格してる (2020年7月2日 18時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！読者の皆様に楽しんで頂けるよう、今後も精進してまいりますので、楽しんで頂けたら本望です(*^^*) (2020年7月2日 12時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハクト | 作成日時：2020年7月1日 22時
