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「…この前、なんであんなに怒ったのかちゃんと、教えて。」
ちゃんと、志麻の気持ちをしらないと、このまま変な関係になる気がした。ただの勘だけどこういうときの勘だけは当たる。
「…わかった、」
ソファに座って、志麻の顔をちゃんと見る。こうやってちゃんと見るのはこの前の居酒屋ぶりかな。
「俺がさ、告白したときに言うた言葉覚えとる?」
「うん、」
顔がいいし、虫よけにもなるし利害一致するやろ?なんて、志麻ぐらい顔がよくないと言えない台詞。
「あれさ、ほんまやけど嘘。」
「は?」
何を言われているのか分からないんだけど、どういう意味なの、それ。場合によっては即殴る。
「あぁいう、言い方したんは俺が悪かったんやけど、」
「うん?」
歯切れが悪い。こんなに言いづらそうにしてることもあまりないから少し新鮮。
「まず、俺はAのことが好きで、」
「うん?」
いきなり何を言い出した。待って、そんな感情あるなんて初めて知ったんだけど。待って、そりゃあ嫌われてはないだろうけど。
「…それは、友情じゃなくて?」
「なんで、友情の話を今せなあかんねん。恋愛の意味でやわ。」
あぁもう言いたいことどっか行ったやんけと怒られた。ごめん、確かに今のは私が全面的に悪い。
「…じゃあ、普通に両想いってこと?」
「…お前、俺のこと好きなん?」
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