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 もうこれでいいでしょ!と話を切り上げて、乾杯して、ご飯を食べ始めたものの、何が気に入らないのかさっきからずっと不機嫌な顔の志麻。

 …せっかくの顔が、ゆがんでる。それですらカッコいいっていっそ罪な気がする。


 「ちょっと、顔、」

 「あぁ?」


 何でコイツ、こんなに機嫌悪いの意味わかんない。

 理由言えって言われてちゃんと言ったのに。むしろ、今不機嫌な理由、ちゃんと言ってほしいくらいなんだけど。


 「…何がそんなに気に入らないのよ。」

 「お前が、俺の知らん間に、目付けられとるんが気に入らん。」


 「…はぁ?」


 目をつけられる、って自分で言うのもなんだけど、結構いつものことなんだけど。今更何言いだしてんの。


 「…ちょっとくらい、俺を頼れや。」

 「…なにそれ。」


 持ってたグラスを、机の上に思わずたたきつけた。

 グラス割れてないといいんだけど、そんなことも頭からは消えてた。


 「私たち、そういう関係じゃないでしょ?ただ、便利だから、つけたようなそんな関係じゃない。」


 そんなの、知らない。そんな関係性なんて私は知らない。

 だって、そんなこと言ったら志麻は困るでしょう?顔しか好きじゃない女からそんなこと言われたら。そんなこと言わないから、顔が好きってお互いの利点があるから、私と一緒にいるんでしょ?それ以外の理由なんてあるの?

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月28日 0時

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