雷雷(I.J) ページ39
2022年
笛が鳴り2人組のアップへと移る。
別にペアは自分の中でこれっていう人は決めてはいないので隣にいた人と毎回組んでやっている。
そっちの方が誰とでも話せるし、案外みんなとの輪が広まって良い。
「酒井くんー。ペア組んでください」
良いよと、
全ての悪を善に変えてしまいそうなハニカミ笑顔で迎え入れてくれた。
「最近Aとペア多いね。」
思えば昨日もその前も酒井くんと組んだ気がする。
「運命的に惹かれあってるんですよきっと」
なわけと、
頭を軽く叩かれる。
酒井くんも俺のことを誘ってくれるのでペアを組みやすいっちゃあ組みやすい。
「日が出てると眠たくなるね」
「ポカポカしてて気持ち良いけど、さすがにご飯食べた後のストレッチは眠いです。」
2人でゆっくりほんわかと準備運動をしていると……
「痛っ」
どこからかボールが飛んできてゴツンと俺の頭にぶつかった。
チカチカと目が回り、星が見えそうなくらい痛かった。
後ろを振り返ると何故か不貞腐れた純也くんの姿。
「今の純也？」
「そうですけど」
危ないよねと、
酒井くんが注意する口調で言うと悪気のなさそうな顔で、もう1回ボールを当ててくる。
「ちょっとやめてください笑」
純也くんわざとやってるでしょ
かまちょか
「もう準備運動終わったんですか？」
純也くんのペアは誰だろう。
もう他のみんな2人組を作ってストレッチをやっている。
早くしないと練習が始まってしまうのに純也くんは呑気にボールを転がし始めた。
「まだやってない」
どうやら、
ペアが居ないと嘆いてこっちに来た様子。
どうせ一緒にやろうって声をかけられなかったんだこの人。
「もうこっち終わりそうだから俺とやる？」
そう優しく気を使う酒井くんに対して……
「酒井くんとはやだ」
断固拒否を出す純也くん。
その代わりにと、
「Aとやる。」
そう言い始めた。
「ガチで？」
俺ご指名？
まあ、いいけどさ。
この人とのアップって
すごいやる気なさそうで楽しくないからな。
はあ、
仕方ない。良いだろう。
「酒井くん一緒にやってくれてありがとうございました。」
「うん。またよろしくね」
酒井くんと別れ、また1からストレッチを始める。
純也くんはさっきの調子で不貞腐れたまんま。
仏のような優しさの酒井くんとアップをやった俺とやるんだぜ？優しさのおすそ分けしようよ。
そのまま純也くんは
一言も喋らず練習が終わってしまった。
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かんざき(プロフ) - かむかむさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです。リクエストご期待通りに仕上がるか分かりませんがちょっくら書いてみたいと思います！待っていてください (2023年1月27日 22時) (
レス) id: 5412be5dc6 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ - 雷雷､とっても面白かったです！リクエストが可能かは分かりませんが､こんな感じのお話を17番さんで見てみたいです！ (2023年1月27日 18時) (レス) id: 824bd81ecb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かんざき | 作成日時：2023年1月17日 17時
