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落ち着いた声色で喋りかけてくる。
「ゆっくりでええから俺のことも見て欲しいな」
ああ、調子が狂うな笑
そんなに、だめ？みたいな顔で見てこないで。
ここまでしてもらってダメとは言いづらい。
俺押しに弱いんよ……
「俺はAが好きだから」
話しているうちに壁に手をつかれ逃げるにも逃げられない状況になる。
困ったぞ
「拓実くんいったん落ち着きましょ」
俺の制御は効かずどんどん距離を詰めてくる。
俺の脳はガンガン警報が鳴っていてこれ以上はまずいといっている。
てか、あなた相当モテるでしょ？
俺でいいのか？
なんで俺なんだ？
俺は良くないぞ？
全然意味わかんないんですけど……
なに？
もう全て夢であってくれ
まだ薫さんの車で寝ていてこれは夢っていうオチであれ！
目の前には拓実くんの顔があって、今にも口と口がふれあいそうな距離。
目が合う。
「キスしてくれへんの？」
拓実くんの声はやけに落ち着いていて脳に響く。
熱を持った瞳の中に俺が映る。
ここで拒んだら拓実くんとの関係に何か知らの傷が入ってしまう。
はたまたここでキスを受け入れたら滉くんを裏切ったことになってしまう。
俺こんなの初めてなんでよくわかんないよ！
滉くん一筋24歳絶体絶命！
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
俺と拓実くんの距離がゼロになるその時、
助け船を出すかのようにインターホンがなった。
拓実くんの隙を見つけ玄関の方へ走る。
多分迎えに来てくれた薫さんだろう。
ガチャっと玄関のドアを開ける。
「あれ、滉くん……？」
玄関の先にいたのは薫さんではなくまさかの滉くんだった。
「迎え、来た」
いつもとは違う余裕のなさそうな滉くん。
「お前９時半に来るって言ってなかったっけ？まだ8時なんやけど」
滉くんの顔を見るなりすごく嫌そうな雰囲気を出す。
「いや、拓実くんに来る前に連絡入れましたよ？気づかないのそっちじゃないですか」
「そうだったけ。Aと話してたから気づかなかったわ」
なに急に修羅場じゃん
「A今日は泊まってけばいいじゃん。俺は全然構わないから」
そう言って拓実くんが俺の手を引っ張った。
「いや、こいつは俺が連れて帰るんで」
負けじと滉くんも腕を引っ張る。
両者とも眉間に皺を寄せ深くため息をつく。
「早く手、離してください」
「無理」
2人の間でバチバチと火花が飛ぶ。
→
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かんざき(プロフ) - かむかむさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです。リクエストご期待通りに仕上がるか分かりませんがちょっくら書いてみたいと思います！待っていてください (2023年1月27日 22時) (
レス) id: 5412be5dc6 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ - 雷雷､とっても面白かったです！リクエストが可能かは分かりませんが､こんな感じのお話を17番さんで見てみたいです！ (2023年1月27日 18時) (レス) id: 824bd81ecb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かんざき | 作成日時：2023年1月17日 17時
