十一 ページ12
土方side
Aが放った言葉に、眉を潜める
「いない」
つまりは…………
土方「………死んだ……のか?」
A「……うん。死んだ同士たちの中にいたかも」
土方「……死んだ、同士たち?」
A「……殺された、が正しいかも」
沖田「あ”?順を追って話しやがれ」
総悟がAに噛みつくかのように尋ねた
A「……答えないといけない?」
沖田「たりめぇだろ」
A「……私が人間どもを殺したから?」
…やっぱり、こいつだったか
A「……何故私が殺すのは駄目で、人間どもが殺すのはいいの」
沖田「だから」
A「私以外の鬼は全員人間どもに殺された」
「「「「ッ!!!!!!」」」」
「全員殺された」
そう言ったときのAのオーラはまさに鬼神だった
A「……私は家族も同士も何もかも奪われた。人間によって……だから、次は関わった人間どもから何もかもを奪った。生き残ったこの私が、命ごと、全てを」
誰も、何も言わなかった
言えなかった
俺たち人間にとって、人間が「存在」するのは当たり前で、突如人間がこの世から消えるなんて考えやしねぇ
自分たちが頂点に立っていると勘違いして、自分たち以外のものは全て消してしまう
自分たちがそうなったときには、他の何よりも喚くクセに
A「……お祭りだった」
土方「あ?」
A「……滅びた日は、みんな楽しみにしていたお祭りだった………私も父上や母上と共に行く筈だった」
「「「「!!!!!!!」」」」
Aの頬を赤い液体がつたった
……泣いて…る…のか?
A「……憎い……私は人間が憎いっ!!何故私たちを滅ぼした!何故私たちが滅びなければならないッ!?何でッ、何で何で何で!!…………何で………」
心からの叫びが夕暮れに消えていく
Aは血が混じった赤い涙をボロボロとこぼしながら泣き続ける
その姿は鬼神でもバケモンでもなく、華奢で美しいただの少女だ
流れ続けるその涙すら美しく、俺は無意識にAの頭に手を置き、ゆっくりと往復させていた
すると、Aはビクッと反応し、恐る恐る俺を見上げた
土方「復讐のために殺したのか?」
A「………それぐらいされて、当然だった」
そのために、コイツは独りで刀を振り続けたのか……
誰もいない世界で、たった一人
どれだけ苦しかったかなんて、俺たちに分かるわけがない
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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黒鴉(プロフ) - 遅れてしまい申し訳ありません。有難うございます、どうか首をキリンより長くして待っていてください。どうにかそれに見会う作品になるよう頑張ります! (2020年7月7日 19時) (レス) id: 30a687a706 (このIDを非表示/違反報告)
就村 隆成(プロフ) - 続き楽しみにしてますね〜 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 67a11675bd (このIDを非表示/違反報告)
kansei(プロフ) - みづきさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません……。素晴らしいなんてそんな…駄作ではございますが、これからも宜しくお願い致します! (2019年10月4日 17時) (レス) id: 30a687a706 (このIDを非表示/違反報告)
kansei(プロフ) - 亜蘭さん» 遅くなってしまい申し訳ありません……。ですよね、真選組全員カッコいいですよね!これからも応援宜しくお願い致します (2019年10月4日 17時) (レス) id: 30a687a706 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - なんなんですかこの素晴らしい作品は…。続き気になります!頑張ってください! (2019年9月30日 18時) (レス) id: 05a7ae8b8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒鴉 | 作成日時:2019年6月10日 12時