関西家族物語。2

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そして、朝8時。


｢おかん！！｣


怒った望が、私を探してドスドスとやってきました。


「のんちゃん、釣り行きたかったんに！なんで置いてったん！！」


はい、フラグ回収しました。案の定、起こされた記憶はないようです。


｢いやなんでって、起こしたじゃん。そしたらのんちゃんが自分で、行かないって言ったんだよ？｣


一応、反論は試みたのですが、


｢そんなん言ってないもん！！｣


そうですよね、そうなりますよね。
小さな怪獣、ノンチャンは、大きな目に涙をためて、ドンドンドスドス地団駄を踏みます。


｢のんちゃん、うるさいよ。のんちゃんが行かないって決めたんでしょ？｣


｢だから言ってないもん！嘘つき！｣


｢言ったよ、覚えてないだけで。｣


｢んぁああ！｣


結局、埒が明かないので、無視することにしました。




｢わぁぁん！行きたかったのにぃ！｣


｢おはよ……望、どうしたん。｣


いつもなら、10時までは寝ている流星も、怪獣がうるさすぎて起きてしまったようです。


｢おはよう。たかとおとんが釣りにいってるでしょ？のんちゃん、起こしたけど起きなかったから、行けなくてね。｣


｢おかんの嘘つきぃい！｣


｢やっぱりな。望が起きれるわけないもんな。｣


｢うん、君たち二人、朝弱いからね。｣


｢俺は楽しい予定なら起きれるし。｣


｢たしかに、遠足とかなら起きてくるよね……｣


｢うわぁぁ！！もう！！知らへん！！｣


｢いや、何を知らへんねん｣


｢本人ももうよくわかってないでしょたぶん……｣


結局、望は二人が帰ってくるまで、一日中ぐずぐず文句を言って怒っていました。

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