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「よいしょっ・・・・!」

私は窓をくぐり抜け屋上に出た。

「ふ〜・・・これで一人だ〜!!!」

てかどっちにしろ一人なんだけどねw


その時だった。

「おい」

ん?なんか今声した?

・・・気のせいだよね、授業中だし!

「おい!返事しろや!」

「え?」

振り返ると、なぜか響ちゃんが壁にもたれ、足を組んで座っていた。


「なんでここにいるの!?」

「こっちのセリフだばーか」

「私は・・・サボり。花壇の手入れに時間かかって授業に間にあわなかったから・・・。」

「っへwざまぁ」

・・・うっざ。

「で?響ちゃんは?」

「お前と一緒だよ、面倒くせぇから」

「そう・・・」

「・・・」

「・・・」


・・・気まずい!


待ってまだ授業終わるまで40分くらいあるよね!?

ちょときついかも・・・。


私はちらっと響ちゃんの方を見てみた。


相変わらず響ちゃんは美形だ。

それなのにあの性格だからすごく勿体ない。

昔は、容姿も性格もほぼ完璧だったから実際女の子にもモテていた。

中学に入ってからだ。

こんな性格になってしまったのは・・・。

ずっと一緒にいた私だけど、そのきっかけとなった事なんて思い当たらない。

やっぱ思春期なのかな・・・。


「おい、何見てんだよ気持ちわりー」

「あ、あのさ響ちゃん・・・な、何かあった?」

「あ?」

響ちゃんに睨まれてこれ以上聞くのは気が引けたけど、聞かないとそれはそれで何か言われそうなので思い切って聞いてみた。

「いや、ほら・・・中学入ったくらいからなんか雰囲気変わったなって・・・いろんな意味で・・・。」

「いろんな意味でってなんだよ」

「え、や・・・えっと」

「はっきり言えや!」

「い、言いにくいんだけど、前はもっと優しくてさ・・・!」

「・・・」

「あと、・・・私ともっと仲良くしてくれてたじゃん・・・。それなのに・・・!!」

「あー!うっせぇよ!」


自分で言えって言ったくせに・・・。

そう思って響ちゃんの方を見てみると、なぜか頭を抱え膝の中に顔を埋めていた。


「俺は別に何にもねぇし、変わってなんかねぇ!」


そう言い残して響ちゃんは屋上から出ていってしまった。


機嫌損ねちゃったかな?

次会う時が怖いよ・・・!


響ちゃんは、さっき私が入ってきたところから出ていった。


「響ちゃんもここに来るルート、見つけたんだ・・・」


最後に見た彼の背中は、何かにもがいているような、そんな感じがした。




.

〃→←〃



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みかん - どういたしまして(^ー^) (2018年4月16日 17時) (レス) id: ceaa3e823e (このIDを非表示/違反報告)
まっしろけ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!更新を待ってくださってる方がいるって分かってとても嬉しいです( ´∀`) (2018年4月16日 16時) (レス) id: e23fe7e8b5 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 更新頑張って下さい! (2018年4月16日 16時) (レス) id: ceaa3e823e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっしろけ | 作成日時:2018年4月7日 20時

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