君が好き 3 Shori_Sato

君が好き 37 ページ37

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勝利に別れてと告げて一週間



顔を見るとつらい


勝利のこと考えてしまうに決まってるじゃん


好きじゃなくなった訳ないに決まってるじゃん



嫌がらせはパタッと終わった


けど心の傷は前よりもっと深くて


取り返しのつかないことしちゃったなって



勝利に今すぐ飛びついて泣きわめきたいけど、

それももう出来ないのかな。



勝利がいつも通り家に帰ってくる

私の部屋の前を通り過ぎる足音。

もうただいまもない。



…勝利、好きだよ



私は枕に顔を押し付けて

泣いてることがバレないように声を殺して泣いた。



辛くて辛くて、もう逃げ出してしまいたい

こんなことになるなら嫌がらせなんて我慢した。


私には勝利がいたら良かったんだ。



そのとき、ガラッと私の部屋のドアが開いた。


振り返ると勝利がいる。


私は急いで涙を拭いた。


勝利はそんな私をおかまいなしに部屋に入ってきて


私のことを強くだきしめた。



一瞬で勝利の空気に包まれる。

同じ柔軟剤使ってるはずなのに

どこか違う香り


懐かしくて
せっかく拭いた涙が溢れる。



「…っやめ、てよ…」


うまく声にできないまま出た言葉




「やめない」


勝利はもっと私のことを強くだきしめた

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