師範から離れたくない 【時透無一郎】

柱稽古 ページ37

『私と時透くんが同時に訓練をするの？』



｢そう。同じ屋敷にいるんだし、2人とも呼吸は似てるでしょ？


Aには申し訳ないけど、僕の所で稽古つけ終わったら不死川さんの所に行って欲しい。｣




『わかった。そうするね！』




｢ま、頑張ろう。｣



『うん！よろしくね、時透くん。』



｢無一郎ね。｣



『へ？』



｢無一郎って呼んでよ。僕だけ名前とか、なんか嫌だし。｣



『っ…………むい、ちろうくん…』



｢……………(破壊力、半端ない……やば、これ俺大丈夫かな？息してる？)｣




『あ、あの…無一郎くん？』




｢っ！ごめん、あまりにも可愛いから……




ね、隊士が来るまで少しいちゃついてよっか。｣



『ば、ばか！！鍛錬しますよ！！鍛錬！！』




｢わかったわかった！そんなに言わなくたっていいよ！？｣




無一郎くんって、やっぱり男の子だ。



けど、なんか可愛らしい。



14歳なのに、柱として戦ってる姿を1番近くで見てきていたけど


カッコよくて、勇敢で。



優しくて


なのに、時折毒舌で。


記憶が戻った今も、少しだけその頃の面影があるけど………



少しだけ柔らかくなったと思う。






｢猪突、猛進！！！！｣




『いいいいやあぁあ！？』




｢なにAが驚いてんの！


ほら、稽古するよ！｣



こうして、私と無一郎くんによる、高速移動の訓練は始まった。


それと同時に、柱同士の稽古も始まり


痣を出す訓練をする。



痣が既に出ている人達はもう寿命を伸ばせないけど………



その覚悟をもってしてでも、必ず鬼舞辻を倒す。





『時透くん、今日の稽古が終わり次第、手合わせ願います。』




｢もちろん。全力でかかるから、覚悟しといてよ｣



｢(同期で柱………



やっぱり強いんだ、Aは。


俺も頑張らないと！！)｣

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