#60 魔法の ページ15
範太くんとのお出かけから寮に帰って、自室のベットに寝転がる。
『…楽しかったなぁ…』
思わず溢れた呟きと今日の思い出に、ふふ、と口角が上がる。
寮の玄関で待ち合わせをして、二人で電車に乗った。
ご飯を食べて、映画を見た。
…範太くんとデートした。
こうやって、一緒に出掛けることが当たり前になっていくのかと思うと、幸せで堪らなかった。
寝転んだまま、スマホを開く。
カメラロールに並ぶ、沢山の今日の写真。
こちらに向けて笑顔を向ける彼。
撮っていることに気付かず、間の抜けた顔をしてそっぽを向いている彼。
そして数枚、楽しそうなツーショット。
その中でも特に気に入っている一枚をロック画面にしようかと思ったが、何となく古クサい気がしてやめた。
その一枚は結局、お気に入りフォルダに追加されて終わった。
今朝、あまり納得のいかないまま部屋を飛び出したので、化粧台は片付いていなかった。
ふと気づいて、片付けようと歩み寄る。
『…嬉しかったなぁ、褒めてくれて。』
口からこぼれた。
誰も見ていないはずだから許してほしい。
今日付けたリップを鞄から取り出し、仕舞う。
一番最後に塗るリップで、魔法がかかった様な気持ちになれる。
…今日、私には魔法がかかっていた。
一番のお気に入りの、みんなが似合うと褒めてくれた大好きな一本。奮発した甲斐があった。
そんな魔法を、彼が更に強くしてくれたのだ。
似合ってる、可愛い。
大好きな人からの、たったのそんな、短い一言で。
一日中、幸せだった。
初めて大好きな人と一日一緒にいられて、大事な思い出を作ることが出来た。
とっても嬉しい言葉を言ってもらえた。
とっても、贅沢な1日だった。
思い返す度に、彼に会いたくなる。
でもそんな事を直接言うのは恥ずかしいので、写真を見返そう、と、もう一度スマホを手に取る。
このままじゃ片付けなんて終わらない。
けど、私の口角は上がっていくのだ。
しばらくスマホを見続けていると、ドアがノックされた。
「お風呂、行かん？」と聞こえる、クラスメートの声。
はーい、待ってな、今行くわ、と返事をして、急いでお風呂セットを手に取る。
やっぱり、スマホを手に取り、スマホのロック画面を変更。
扉を開け、お風呂場へ向かった。
#61 上鳴、襲来� 收ハ�side】【スケベ注意】→←【コメント返信】
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春 - いやもう好きなんですけど！？(初コメ失礼します) (2022年5月7日 18時) (
レス) @page23 id: a79a3b7920 (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - わぁぁ✨私瀬呂くん推しなんです！コメント返信??にも瀬呂くん推しが沢山いて安心しました！(??)もしかして主さんも瀬呂くん推しですか？あとこれからも頑張ってください！ (2022年1月22日 23時) (レス) @page23 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
音色 - 更新待ってます (2021年10月3日 2時) (レス) @page23 id: 63e7af5c80 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 前作から読ませて頂いてるSENAです！瀬呂くんかっこよすぎます！！！！関西弁めっちゃ上手です！これからも更新楽しみにしてます！ (2021年3月22日 3時) (レス) id: ba565593ab (このIDを非表示/違反報告)
なじみん(プロフ) - お帰りなさい！ずっと待ってました！ (2020年7月29日 23時) (レス) id: 22b348a8cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かくこ。 | 作成日時：2020年4月30日 11時
