軍総司令からの手紙 ページ49
アダム 「姫様ッ！…じゃなかった、隊長ッ！！
軍総司令からさっそく連絡きましたよ！
あの人、何処かで見てたんじゃないかっていうくらい毎回返事早いっスよね！
『まずは、勝利への祝いの言葉を述べておく。
…昨今の胡蝶隊の活躍により、秦国軍はその後も優位に土地を平定して回っている。
褒美とは言っていいか分からぬが、
しばらく羽を休め、英気を養えるように』だって！」
A「ちょっと…勝手に中まで見るのは
お行儀がよくないよ？…アダム」
アダム 「だって…姫様疲れてるしさ。
俺にできることは、全部やりたいんだ！
とりあえず、しばらくお休み貰ったから
近場の城で買い物でもしよーぜっ！」
そう言い終わらない内に嵐のように、出て行ってしまった。はぁーとため息をついて、再び倒れ込むも、しばらく血の匂いを嗅がなくて良いと思うと気分も明るくなった。
A「…(戦ばっかりだったからか、
身体が血を求めて疼いてしょうがない。
…もう私は化け物だ)」
血と武神の力に侵され、いつしか戦いながら
その強さに快楽を覚える自分の体に目を瞑って、
眠りについた。
⭐⭐
急ぎ天幕から出てきた副長は、その勢いで軍総司令からきた書簡を地面に叩きつける。
アダム 「…『俺はいつでも求婚の返事を待っている。もし寂しさを感じたら、俺の腕の中で休息を取るといい。愛しい人よ』
こんな文章見せられるかっつーの！！
軍総司令もこんな文送ってくるんじゃねー！！」
色んな男から贈り物のチェックに
副長達は杞憂しか感じないのだった。
⭐⭐
気がつけば朝日が天幕の間を照らしていた。
昨日そのままの勢いで寝てしまった事に気づいたA。うーんと背伸びをして、今日の予定を思い出す。
A「あーそっか。お休みか…。
なにしよう…」
なにも予定がないお休みなんて、本当に久しぶりだ。
昨日アダムも言っていた通り、久しぶりに買い物でもするのもいいかもしれない。
いつも身に纏う赤い真紅の鎧を脱ぎ捨てて、
気分転換に、真逆の深碧の着物に腕を通す。
軽く鎧を着ける。
そう言えば…散々政から貰った贈り物を着けないのは可哀想だからと…
長い黒髪を束ね、受け取った宝石のような髪飾りを指していく。高価すぎるその輝きは、Aの美しさをより引き立て、貴族の娘のような上品さと、武人の凛々しさを兼ね備えていた。
歩く姿だけでも秦国、魏国の民を選ばず、
見た物すべてを、その美しさにため息を吐き
虜となった。
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イルカ - とっても面白いです！！続きが気になって気になって… 更新、楽しみにしてます！ (2020年11月11日 16時) (
レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - のだめさん» のだめさん。リクエストありがとうございます！明るいシリーズ書きたかったので早速書いてみますね！ (2020年11月3日 22時) (レス) id: 32e2b69621 (このIDを非表示/違反報告)
のだめ - このシリーズの４？くらいで、もしも結婚したら的な小話あったじゃないですか、、リクエストで、呉鳳明と項翼、白麗の3人も見てみたいです (2020年11月3日 21時) (レス) id: 23c6c86966 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - 鮮花さん» リクエストありがとうございます！こっちか、外伝の方に書いてみますね！ (2020年10月24日 19時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
鮮花 - リクエストで、番外編で昌平君との話を見てみたいです。「甘めで (2020年10月23日 20時) (レス) id: 23c6c86966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年10月6日 22時
