悪夢.3 ページ17
A「じゃあ…もっとちゅーして?」
蒙恬 「…っ!!///
(何このシュチュエーション!最高かよっ)」
これは、…試されているの?!
男して行くべきなのか?!
普段、鈍感なくせに今日ばかりは積極的なAの爆弾発言に、思わず顔を抑えて、ぐっと拳を握り締める。
Aにはとっては、
武神が見せてくる悪夢への唯一の対抗だった。
夢の中で名も知らぬ、男達に好き勝手された感触を上書きして欲しかった。
きっと…Aが追体験した女性も、光の先の腕に助けられたことを信じたい。
A「…(あれ、でも灸って母さんの名前。
…あれは、母さんが体験したことなの?)」
それだったら余りにも悲しすぎる。
幼き頃過ごした母は、記憶の中の姿でもいつも笑っていた。まさか、そんな事は…と信じられない。
そんなまとまらない考えをぼーとした脳内で考える。蒙恬がキスしようと顔を近づけてくるのも、気づかぬまま…。
その時、ガラ…と荷馬車の幕を開ける音がすると
そこにはお見舞いに来た信がいた。横たわるAと、覆い被さってキスしようとしてる蒙恬の姿に持って来た水がガチャン!と音を立てて落ちる。
蒙恬 「…ち、ちが!違うんだ!信っ。
これには訳が…!!」
信 「蒙恬テメェッーーーー!!!
問答無用だゴラァッッッッー!!」
そう言って荷馬車から無理やり連れ出された蒙恬と、外でなりやら剣の斬り合いのような音が響いた。
⭐⭐
しばらくして、本来の目的である冷水を桶で再び運んでくれた信が現れる。まだ熱が身体から離れないAは意識朦朧になりながら、でも先ほどの悪夢を見たくない故に睡眠を拒んでいた。
信 「A…布変えるぞ〜。
くそォッ…まだ熱が引かねェーな…。
どれ…」
A「……ん?」
おでこに当たる冷たい感触が、気持ちいい。
ぱち…ぱち…と目を開けると、そこには自分のおでこを当てている信の姿があった。
A「…信、きもちいいっ…」
信 「…っ!!起こしたか?すまねー///」
目の前のAは、熱に浮かされ看病してやらないといけないのに、不謹慎だか(×2回目)その姿はどこか色艶っぽいと思ってしまう信。
自分の赤くなる顔を隠すように、急いで冷水に入れた布を絞ってAの額に戻す。
A「…さっきのが良かったぁ」
ぷくっと可愛く膨れるAを見て、
「可愛すぎる神様ありがとう」と脳内で連呼した信だった。
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イルカ - とっても面白いです!!続きが気になって気になって… 更新、楽しみにしてます! (2020年11月11日 16時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - のだめさん» のだめさん。リクエストありがとうございます!明るいシリーズ書きたかったので早速書いてみますね! (2020年11月3日 22時) (レス) id: 32e2b69621 (このIDを非表示/違反報告)
のだめ - このシリーズの4?くらいで、もしも結婚したら的な小話あったじゃないですか、、リクエストで、呉鳳明と項翼、白麗の3人も見てみたいです (2020年11月3日 21時) (レス) id: 23c6c86966 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - 鮮花さん» リクエストありがとうございます!こっちか、外伝の方に書いてみますね! (2020年10月24日 19時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
鮮花 - リクエストで、番外編で昌平君との話を見てみたいです。「甘めで (2020年10月23日 20時) (レス) id: 23c6c86966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年10月6日 22時