【蒙恬】キス・ザ・ガール.5 ページ40
朝になっても消える事のない、蒙恬のぬくもりに
Aも幸せを感じていた。
ーーーーずっと、ここに居てくれればいいのに。
でも、自分の胸の奥で消せない声が響く。
自分の夢が叫ぶ。
ここで、立ち止まっていいのかと…。
力を授かった意味を…。
大切な人を守る為に使いたいという願いを…。
ずっとこのまま城の中で
平和に暮らしていて、捨て去れるのか…と
もう一人の自分が叫んでいる。
Aは頭から振り払うように、
蒙恬のぬくもりに甘え続けた。
⭐
その日以来、時間が許す限り
蒙恬は深夜にAの部屋に忍び込んで
一緒に夜を過ごしてくれた。
夜を過ごすと言っても、最初に彼が言ったように
特に何をするのでもなく、Aが安心して眠れるように、ずっと抱き締めて、頭を撫でてくれた。
Aもその時間を楽しみに、
安らぎと幸せを感じていた…。
だが、そんな日々がずっと続くはずもなく…
今や、楽華隊の隊長となった蒙恬は
隣国からの防衛で戦場に行かなければならなかった。
会えなくなる日が近づいても、会話ができないAが楽しめるように楽華隊の笑い話や、咸陽じゃ見かけない綺麗な髪飾りや着物をプレゼントしてくれた。
Aは彼の優しい気遣いで、
哀しみの氷が溶けていくようだった。
だが、このまま蒙恬に甘え続けていたら
自分の足で立ち上がれなくなりそうだった。
明日には出陣を控えた…最後の夜……
いつも通り、コツン…コツン…と
窓に石を当てるのが二人の合図となっていた。
だが、今日は蒙恬はいつまで経っても上がってこなくて、下を見ると「おりておいで！」とばかりに手を振っているのが見える。
城の者にバレないように、気をつけながらゆっくりと降りるA。
そういえば、こんな女らしい格好で部屋を出るのは数年ぶりかもしれない…。
いつでも戦えるように、動きやすい服を中心に着ていたからだ。
地面に足が着くと、「待ってました」と言わんばかりに、ニッコリと笑う蒙恬。
Aの手をとって、馬に乗せる。
蒙恬 「今日は、
Aを連れて行きたい場所があるんだ」
そう言って、蒙恬自身も一緒に馬に乗る。
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愛羅(プロフ) - こちらこそよろしくお願いいたします。 (2020年10月2日 19時) (
レス) id: 2129d10c64 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - 愛羅さん» いえいえ！変なミスばっかりでお恥ずかしいです。速さだけは頑張ろうと思ってるので、よろしくお願いします！ (2020年10月2日 18時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅(プロフ) - 変更ありがとうございます。コメントして、直ぐに対応してくださったなんて、感激です。 (2020年10月2日 17時) (レス) id: 2129d10c64 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - 愛羅さん» 愛羅さん。教えて頂き、ありがとうございます！さっそく修正しました。素敵と思って頂きありがとうございます。ご要望あればどしどし下さい〜！ (2020年10月2日 17時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅(プロフ) - コメント失礼致します。41ページ目の蒙恬からのプロポーズの名前変換が上手くいきませんでした。このお話の描写や、ストーリー展観等とても素晴らしいと思って、読ませていただいています。私個人の我儘なお願いではありますが、変更宜しくお願い致します。 (2020年10月2日 17時) (レス) id: 2129d10c64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年8月25日 16時
