天上天下.5 ページ11
剣術のみでほぼ互角……。
しかし、圧倒的な体力と力で押す龐煖の方が優先。
流石のAも強斬を受け流し続けて、肩で息をし始め、手が震えてきた。
…両者、相手を屠るだけの決定打が中々打てずにいた。
★
その頃、龐煖の動きをかぎつけて王騎軍第四軍超・干央が飛信隊の元まで
たどり着いた。
馬から戦局を眺めると、屍の山の中で大男と
一人の女が激しく剣を交えている。
干央 「ん……あれはッ……まさかッ!!」
暗がりの中で、よく分からなかったが
その長い黒髪とシルエットには、見覚えがあった。
近づけば、近づく程……その確証は確信に変わり、
この現実を信じたくはない……。
自分が使える主君の顔を思うと、干央は冷や汗が止まらなかった。
干央 「あれは……、姫様なのか………!?」
男所帯の王騎軍の中で、一輪の花のように咲く少女。
その可愛らしい笑顔を見ると、どんなに戦で疲労しようとも、死にそうな怪我を負っていても
立ち上がる力をくれる…。
王騎軍にとって……Aはそんな存在だった。
小さき頃より、その成長を皆と見守ってきた干央にとっても同じこと。
録嗚未によくいたずらして遊んでいる所に
「干央もいっしょにやろ?」と甘えてくる彼女が可愛らしくて、しょうがなかった。
後ろから、「オイィッ!」と録嗚未の怒った声が響くが。
だがらこそ、……主君が非情にも彼女を突き放す理由が分かる。
Aの努力や力は誰もが認める所だったが、
軍長で反対する者は一人もいなかった…。
みな、Aが大切なのだ……。
だからこそ、安全な場所で帰りを待っていてほしかったのに……。
干央「姫様ァァァッッッーーーーー!!」
その怒号は、本陣まで遠く響いた。
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愛羅(プロフ) - こちらこそよろしくお願いいたします。 (2020年10月2日 19時) (レス) id: 2129d10c64 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - 愛羅さん» いえいえ!変なミスばっかりでお恥ずかしいです。速さだけは頑張ろうと思ってるので、よろしくお願いします! (2020年10月2日 18時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅(プロフ) - 変更ありがとうございます。コメントして、直ぐに対応してくださったなんて、感激です。 (2020年10月2日 17時) (レス) id: 2129d10c64 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - 愛羅さん» 愛羅さん。教えて頂き、ありがとうございます!さっそく修正しました。素敵と思って頂きありがとうございます。ご要望あればどしどし下さい〜! (2020年10月2日 17時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅(プロフ) - コメント失礼致します。41ページ目の蒙恬からのプロポーズの名前変換が上手くいきませんでした。このお話の描写や、ストーリー展観等とても素晴らしいと思って、読ませていただいています。私個人の我儘なお願いではありますが、変更宜しくお願い致します。 (2020年10月2日 17時) (レス) id: 2129d10c64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年8月25日 16時