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ゲロ甘日和 ページ31




昼休み

書類仕事が一段落した私は何時ものように中庭で昼食を取っていた

10月である現在、天気は快晴で気温も丁度良いため連日の疲れが眠気となってどっと押し寄せてくる


「うー、だめだめ」


眠気覚ましに目頭を揉んでみるがこれといった効果はみられない



「あ?山田太一じゃん」

「わっ、びっくりしたあ!真希ちゃん!」

「ははっ、相変わらず鈍いなー」


突然知った声が耳をつきびくっと身体が揺れる

そんな間の抜けた姿に悟くんの教え子である真希ちゃんが笑った


「面目無い…あれ?授業は?」


今は午後の授業中であるはずなのだが、と続けるまでもなく察した真希ちゃんは溜め息をひとつ


「悟のヤツが用が出来たからいきなり自習だっつってどっか行きやがったんだよ」

「ありゃりゃ」


ほんとかなー、と良く言えば放任主義の悟くんを頭に浮かべると頭の中でもスキップルンルンで走っていた

どこか遠くを見詰めていた視線を真希ちゃんに合わせると、頬に小さな傷があることに気付く



「真希ちゃん、そのまま」

「あ?」


スーツのポケットに入れている小物入れから消毒綿と絆創膏を取り出し、「ごめんね、滲みるかも」と一声掛けてから消毒綿を当てて手早く絆創膏を貼った



「早く良くなりますように!」



「……」



言いながら微笑むと真希ちゃんは少し顔を赤らめ照れたように背けた


「さんきゅ」

「ううん、いってらっしゃい!程々にね!」

「はいはい」



既に背を向け歩きだしている真希ちゃんはこちらを振り向かずヒラヒラと片手を振ってみせた



こういう時情けなさで一杯になる

大人である自分が安全な所にいて、まだ大人に庇護されるべき年齢である彼等がこうして戦いの場に身を置ているなんて


ぐって胸の前で手を握り締める

少しもそんな彼等の力になりたい、と
偽善と言われてもしょうがない思いを胸に抱きながら









「遅かったなー、真希」


「……」


「何か可愛い絆創膏してないかー?」


「……」




「……あーっ!!!浄化されるーーーーっ!!!」







「あ、山田太一に会ったんだな」

「すじこ」

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- わー!めっちゃすきです! (2021年3月13日 19時) (レス) id: c890e5f159 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 舳さん» 嬉しいっ!!ありがとうございます!(´▽`) (2021年2月25日 19時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しんどい…語彙力失いましたとても好きですありがとうございますヽ(;▽;) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 1f83f3c66d (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - かのんさん» かのんさんの欲望の塊を楽しみにしてます((( ・`ω・´)キリッ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 27e0c87bdc (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます!これからも欲望のまま書きなぐります!(o≧▽゜)o (2021年2月21日 15時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月17日 8時

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