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山田太一が山田太一であることが
こんなにも愛おしいのに

そんなあいつを壊してまで一緒に居たいと思う自分がいる


他の有象無象の女なんてどうでもいい

山田太一を壊してしまわないための欲の捌け口
傀儡としか思えない






「……あの子は壊れないよ」




幾分か柔らかくなった硝子の声に、俺は俯き片手で覆っていた顔を上げた



「あんたが惚れた女は馬鹿みたいにあんたの事思ってて……弱くて、強いだろ」


弱くて強い

その相反する言葉は山田太一のためにあるようだ


腕っ節は笑えるくらい空っきしなのにいつも一生懸命で、他人のために怒れる優しさを持っている

故に自分の弱さに打ち拉がれて

それでも必ず立ち上がって







「ーーーー…、話して、みるよ。きちんと」

「そうしてやれ」

「ありがとう、硝子」



ニッと何時ものように笑うと硝子も少し安心したように笑った

調子に乗って「もう!硝子は僕の事大好きだねえ」と言うと「そういうとこだよ」ととんでもなく顔を歪められた




「因みに山田太一を迎えに来たのは新田(女)だから」


「え"」
















迎えに来てくれた新田さんの車に乗り込んだ時には既に酔いは覚めており「以外と大丈夫そうですね」と笑われた

手を煩わせてしまったことにヘコヘコと頭を下げ何の問題もなく自宅へ到着した


しかし鬱蒼とした気分は晴れることなく帰って早々にほぼ冷水に近いシャワーを頭から被って、冷えきった身体と髪を大雑把にだけ拭いた


バフンっ


何をするにも億劫で上下のルーム下着のみ纏った状態でベッドに仰向け倒れ込む



ぼーっと天井を見上げ無心になろうとするが、どうしても先程の悟くんの切羽詰まった様子が頭から離れない



「……なんとも、なかったのに…」


静かな部屋にポツリと溢れる


別れてから今まで悟くんは何ともなさそうに過ごしていた筈なのに

任務こそ被ることはなかったが事務的な会話も問題なくしていたし、時には以前と同じ様に軽く冗談も交えていた

一戦を引いていた自覚はあるが、それはあくまでけじめの範囲内であったし悟くんからも言及されたことはない


先程だって日常的な会話の範疇であろう

いや、酔ってはいたけど…



何が悟くんの逆鱗に触れてしまったのか

家や上層部とのことで何かあったんだろうか


辛いことが…あったんだろうか?





そこまで考えてハッとして、考えを振り払うようにブンブンと頭を振る

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- わー!めっちゃすきです! (2021年3月13日 19時) (レス) id: c890e5f159 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 舳さん» 嬉しいっ!!ありがとうございます!(´▽`) (2021年2月25日 19時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しんどい…語彙力失いましたとても好きですありがとうございますヽ(;▽;) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 1f83f3c66d (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - かのんさん» かのんさんの欲望の塊を楽しみにしてます((( ・`ω・´)キリッ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 27e0c87bdc (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます!これからも欲望のまま書きなぐります!(o≧▽゜)o (2021年2月21日 15時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月17日 8時

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