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校長先生の話もPTA会長さんの話も無難にすぎた。
最後に校歌を歌ったとき、もう歌うことはないんだろうなと思い、少しだけ寂しくなった。
卒業式ではクラス委員長だけが代表で卒業証書を貰って、残りの人達は教室で担任から貰う。
一人一人に、「おめでとう」と目を細める�陲舛磴鵑法⊆阿虜巴罎茲蠅茲辰櫃謬磴�そうになった。
私の前に呼ばれたシゲが�陲舛磴鵑砲櫃鵝△噺�を叩かれて小さく笑う。
「関野A」
「はい」
「おめでとう」
「ありがとうございます」
�陲舛磴鵑般椶�合って、このクラスで良かったなと思った。
全員の手に卒業証書が行き、「ほんじゃ写真撮ろか」と言った�陲舛磴鵑鮃膺泙砲澆鵑覆粘�を後ろに下げる。
「はい、チーズ」
廊下にいたらしい隣のクラスの寺田くんが、シャッター音と一緒に一瞬を切り取る。
「オッケーかな」
寺田くんの声に、みんなで「ありがとうございまーす」と返す。
「じゃあ、最後何か言いたいことあるやつおるかー」
�陲舛磴鵑�言っても、みんなニコニコするだけで手を挙げる人は一人もいない。
「はい、じゃあ」
もう一度口を開く�陲舛磴鵝�
「さようなら」
いつもと同じ言葉をいつもより少し明るく、ゆっくり�陲舛磴鵑�言うと、クラス全員が「さようなら」と声を揃える。
その後に、誰からともなく「ありがとうございました」とバラバラと言った。
そのまま始まった写真や寄せ書き大会の続き。
「あ、来た」
廊下に出ると聞こえた声に顔を上げれば、のんちゃんが立っていた。
「ん？」
「Aなんかいる？」
「え？」
「ネクタイとか。後輩に言われたから一応聞いとこって」
のんちゃんの後ろに後輩の女の子が三人立っていて、状況を理解する。
「ええよ、大丈夫」
「わかった」
「あ、でも、制服ちゃんとしてるうちに写真撮りたい」
「ああ、そうやね」
のんちゃんが後輩の女の子に「撮って貰ってもいい？」とブレザーのポケットから取り出した携帯を渡す。
「いきまーす」
ピースをして切られたシャッターに「オッケー？」とのんちゃんが後輩の子に聞く。
「あ、一応もう一枚撮ってもいいですか？」
「ハハッ、どうぞどうぞ、ありがとう」
もう一度並ぶと、のんちゃんが私の肩に腕を回した。
わっ、と写真を撮っていた子の後ろにいた後輩二人が顔を見合わせたのを見て、私も恥ずかしくなる。
「ありがとう」
「ありがとうございます」
お礼を言うと「部活の集まりあるから待ってて」とのんちゃんに言われて、頷く。
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りぃな - 最近花音さんの作品に出会い、いくつか読ませて頂きました。どれも時間を忘れて読み進めてしまうほど面白く、大好きです。制服黒髪小瀧くん、サイコーでした！まっすぐな重岡くんもすごくいい奴で、一年分のキュンキュンを味わった気がします 笑 (2020年10月9日 22時) (
レス) id: 6d972d4f2d (このIDを非表示/違反報告)
らっく。(プロフ) - もう完結してしばらく経ってしまっているので今さらのコメントです…。花音さんの作品、他にもいくつか読ませて頂きましたが、どの作品も描写が丁寧に書かれていて目の前に起こっている出来事のように思えます。「関野のおかげで楽しかった」のコメント狡いな〜っ (2018年11月29日 2時) (レス) id: 2be3d0728d (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - まろんさん» 読みながら絵が浮かぶものを書けたらいいなと思っていたので、入り込んでくださったなんてすごく嬉しいです。素敵な感想ありがとうございました。これからも楽しんでいただけるようなものを書けるよう頑張ります。 (2017年6月4日 19時) (レス) id: 819da26d91 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 凄く文字が丁寧で読んでいてスっと入り込めたストーリーでした。私より年下の方がこんなにもいい小説を書いたのだと素晴らしいなって。主人公になって読んでみて入り込み過ぎてしまいました。これからも次回作楽しみにしております (2017年5月13日 15時) (レス) id: c7f87c9170 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - ちかさん» ありがとうございます。学生だからこそ、というような時間を楽しんでいただけたならなによりです。ファンだなんてもったいないお言葉をありがとうございます。彼の番外編は書くつもりなので、またお会いできたら嬉しいです！ (2017年4月29日 16時) (レス) id: 819da26d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花音
| 作成日時：2017年3月27日 22時
