君へのSong (ページ8)

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「じゃぁおふたり、高校からのつきあいなんですか？？」

「せやで。もう4～5年って思ったら早いなぁ」

正門さんは一番安いミートドリアを丁寧にすくいながら答えてくれる。

バイトをあがったわたしは、私服に着替えて正門さんの前に座っていた。

「でもまさか大吾とAちゃんが同じとこで働いてたなんてびっくりやわ」

「わたしもびっくりです。まさか友達やったなんて！大吾さん一言も言わないんですもん！」

まだバイト中の大吾さんに目をやる。

「じゃぁ今日は大吾さんに会いに来たんですね…」

こんなところで会うってやっぱり運命かも…なんて一瞬考えたときめきを返して欲しい。

「うん。いつもの駅が路上ライブ禁止になるらしくて、新しいええとこないかなって、この辺り探しにきとったんよ。そしたらそういや大吾のバイト先、この辺のファミレスやったなーって思い出して」

「あの駅もだめになっちゃったんですね」

「まぁやらせてもらってる立場やから文句言われへんねんけどな」

悲しそうに目尻を下げる正門さん…

「まぁでもAちゃんにも会えたから、今日はええ日やわ」

そんな風に微笑まれたら、

また好きになって、

また期待してしまう。