君へのSong (ページ41)

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41＊Daigo Side ページ41

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「あぁもう鬱陶しいな」

最低や。正門は向き合ってくれようとしてんのに、俺は今たぶんめちゃくちゃに最低や。

「お察しの通りやけど、俺はAに何も言う気はないし、それは正門に遠慮してるからとかとちゃうし」

一度口を開くと言葉が止まらへん。

「だいたいAはどうみても正門のこと好きやんか。さっさとつきあえや」

つい感情的になってまくし立てると、正門は見たことないくらい苦しそうな顔でじっと俺をみてる。

むかつく。

なんでそんな冷静やねん。

好かれてる余裕かよ。

なんて思ってしまう自分に1番腹が立つ。

「そうやな。楽になりたい俺のエゴやった。ごめん、大吾」

そう言って正門は伝票を手に取るとそっと立ち上がった。

「喧嘩…ですか？」

「聞こえてたん？」

「内容まではあんまり」

「そう」

正門の皿を下げにきた詩織ちゃん。

取り乱したところ見られてたんかっこわるすぎる…

場所変えればよかったななんて思ってると、

「大吾さんは優しすぎるんですよ。いつも人の気持ちばっかり考えてるから」

詩織ちゃんの落ち着いた声が降ってくる。

「ちゃうよ。そうやって自分守ってるだけ」

「そんなことないですよ。困ってたらすぐ助けてくれるのも、みんなに信頼されてるのも、大吾さんが優しいからだとわたしは思います」

歳下の子に励まされてるんやろうか俺は…

「でも自分の気持ちもたまには大事にしてあげないと疲れちゃいますよ」

詩織ちゃんは空いたお皿を片付けながら、くりくりとした目で心配そうに俺を覗き込んでいた。