108.イベント発生 ページ8
亜美に無茶ぶりなミッションを課せられてから3日経った。しかし、なんの進展もない。やばい。期限は1週間だ。もうこれはイベントだ。推しを引き当てるとかそういうガチャイベントではないけれど、もう1種のイベントだ。
この3日間、何度か影山くんがこちらに来て私が変な声で受け答えするという場面が何度かあった。その度に聞く、彼女がいるか聞く、というのが頭の中によぎるが、推し(恋愛感情含む)が近くに来たってだけでキャパオーバーなので聞く余裕なんてあるはずがなかった。
どうしよう、これはもう、どうするべきか。
人の多い廊下を上手く交わしつつ考える。
文化祭まで残り一週間となった金曜日の今日は準備で学校全体が大忙し。私も、いくらモブとはいえ何もやらないわけには行かないので、適当にダンボール集めてくるね、と言ってクラスを抜け出してきたのだ。サボりじゃないから。別にサボりじゃないから。
まぁサボりが目的だとしても、さすがに手ぶらで帰ってくるのはやばいと思い、一応購買に向かっている途中である。
今は文化祭どころじゃないよ、イベント達成のために考えなきゃだよ。と思いながら歩いていると、私はあることに気づいた。
『まって…今日は金曜日。残り期限は今日含め4日…。』
指を折り曲げて、金、土、日、月と数える。
土日は学校が、無いから、実質残り2日。
『え゛っ…やばくない?!』
そこでハッとする。廊下に出て作業している人達が、え?なになに?とこちらの方を見ていることに気づいた。やばいやばい、また人がいるところで大声出してしまった。合宿の食堂事件を思い出すぞ。推し宣言をしてしまったあの日を。
私は、なんでもないです…と呟いて教室の前をそそくさと抜けた。すると、後ろから肩を叩かれた。
『ふぁぶっ』
びっくりして変な声が出てしまったでは無いか。誰だ、全く。と、後ろを振り向くと、そこには久しぶり、と手のひらをこちらへ向ける山口くんがいた。
『はわぁ〜〜!!!!!会員第1号!!!!久しぶりだね!!!!!』
(私が一方的に)推しを語る会に属する会員第1号である山口忠くん。
合宿以来の彼の姿に、なんだか懐かしさを覚え、とりあえずハイタッチをしといた。
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あまね(プロフ) - あっすき!! (2月23日 19時) (レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - うわめっちゃ好きです!更新楽しみにしてます! (2020年5月13日 19時) (レス) id: e27de575a2 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 影山好きすぎる〜っっっ更新楽しみにしてます泣いつまでも待っております!!泣 (2020年5月6日 19時) (レス) id: 5973ca5896 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - えっえっ更新しないのですかっ!もどかしい〜〜〜〜 (2020年4月7日 1時) (レス) id: 9cd1e2c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
ねうさぎ(プロフ) - きゃーーことりん読んでくれたの照れちゃう!!ありがとう頑張る! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 73373523e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねうさぎ | 作成日時:2019年9月8日 20時